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『 であったこと』 制作日記 vol.21

2020.2.3

予言通りパソコン開くのをやめてしばし全く関係ない小説などを読み、久しぶりに書きかけの脚本を開いたら、結構進んだ。というか、「全然書けていない」と思っていたけれど、開いてみたら1/2はもう出来ているのだった。

あと少し地図みたいなものを書いて、そこからまた稽古場で実験しつつあげていこう。明日中にはそのゆるい地図みたいなものをメンバーに送りたい。あとは舞台案だけ。舞台…。舞台案も演出家の仕事だろうか。仕事だろうな…。だとしたら、やりたい演出に対して仕掛けが浮かばない今は仕事できていない状態で苦しい。お金と実現性と脚本との兼ね合いそれぞれの折り合いがつかない。

6日の稽古を丸ごと舞台セット考案日に設定する。

この前ぼんやり見ていたNHKの番組で、梅佳代とヨシタケシンスケというものすごく魅力的な対談があったのだけどそこで印象的だったのが両者の「できないことは人に頼る」というスタンスだった。梅さんは現像を他人に任せているし、ヨシタケさんも着色は他の人が行っているという。自分は自分の仕事をして、その先はそれが得意な人に任せているという軽やかさ。これまで「作演出なんだったら、舞台も、脚本も、照明も、音響もぜんぶできなければいけない」とガチガチに考えてプレッシャーを感じていた自分には目から鱗だった。最近、なんかもうこういうことでなんとかやっていけねえか人間、という気がしている。みんなが得意なところで力を発揮して、無理なことは「助けてー!」といってその部分が得意な人に任せる。それが、みんなで生き残っていく人類最後の知恵のような気がしているのだけど…。

みたいなことを言い訳にして、実現可能そうな舞台案が出せないことを正当化してみる。

執筆:私道かぴ

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