見出し画像

『 であったこと』 制作日記 vol.25

2020.2.20

舞台美術のせいで衣装のちゃんじゅんの仕事を莫大に増やしてしまった。稽古場でもずっと縫い続けてくれている彼女に滞在時間を聞くと、本当に「朝から晩まで」だった。申し訳ないの何倍もただひたすらありがたい。しかも予算との兼ね合いの中で最良のチョイスの生地を選んできてくれた。いろんな人がちゃんじゅんに衣装の仕事をお願いしたくなる理由がわかる。

今日はその舞台装置を使って舞台上の段取りをつけていく。みんな私より覚えがよくて前日付けたところとか教えてもらう事態に…。

やっとここらへんで、前半に出てた役者と後半によく出る役者のバランスがとれたかなと思っている。今回は何と言っても「安住の地の役者総出演」なのだ。お客さんには全員の印象を持って帰ってほしい。

稽古後にお吟さんから「どうやら体調がすぐれないので明日の稽古お休みします」という旨のライン。それを見てガーンとなった。今日、稽古場での動きがいつもと比べて鈍いと思ったのは、そういうことだったのか。いつもだったら、お吟さんは言わずとも「それ!それが欲しかったんです!」みたいな可憐な動きを見せてくれるのに、今日は導線云々をつかむまで少し時間がかかっていたのだ。私、体調悪い役者に少しいらいらしていたんじゃないだろうか。お吟さんの技術とか、察しのよさに甘えていたらダメだ。それが当たり前みたいに感じていたらダメだ。反省する。

今日はみどりさんが来てくれたので、数人で稽古後に晩酌。びわ湖ホールのステージに立つらしい。すごい。でもチケットは売り切れてしまったらしい。すごい。稽古場では実際の客席の位置に座って見てもらった。その後もらった助言を基に、客席と舞台の位置を修正することに決める。

執筆:私道かぴ
撮影:北川啓太

読んでいただいてありがとうございました! サポートは活動費として大切に使わせていただきます。