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ペット保険、私ならこうする【獣医師おすすめのプラン】

ペット保険についての話題です。

私は基本的にはペット保険非加入派です。

  • 保険料が高い

  • トラップが多く複雑

といった理由で非加入派なのですが、一番の理由は、貯蓄で備えられる自信があるからです。

(あとは自分が獣医師なので、社割のような形で割り引いてもらえるのもデカい。)

ただし、その貯蓄が完成する前にペットが大病を患ってお金が必要になることもあるし、想像以上の高額医療が必要になる可能性もあるわけですから、ペット保険は悪い選択肢ではないとも考えています。

この記事では、「私がペット保険に入るとしたらこんなプランで加入するだろうな」という保険プランの例をご紹介します。

保険貧乏を避けつつ、適切に医療費問題に備えるためのプランを考え抜きました。

参考になれば幸いです。

私流の保険プラン

手術、入院保証のみ

まず、入る保険は手術、入院保証のみです。
これにより保険料をかなり抑えることができます。

「通院保証は要らないの??」
「通院の方が使う頻度高そうだけど・・・」

と思われるかもしれませんが、使う頻度が高いということは自分で備えるべき部分なのです。

そもそも保険というのは、「起こる頻度は低いが、起きた際の損失がとんでもなく大きいリスク」に対して備えるものです。

例えば自動車保険が良い例ですね。

交通事故で人の命を奪ったり大怪我を負わせたら、億単位でお金を支払わなくてはいけません。

到底個人で支払える金額じゃないですよね。一生かかっても支払えないかもしれないわけです。

これこそが、保険に加入すべき典型的な事例です。

逆に、実際に起きる頻度が高くて、起きた時の損失は生活が困窮するほどではない事柄に関しては、貯蓄で備えるのが家計管理の王道とされています。

ではペット保険はどうですか?

手術や入院は、1回で50万円、下手したら80万円100万円とかかる場合もありますから、人によっては生活が逼迫する可能性があります。

でも、通院って割と高頻度でありますよね。

少なくとも交通事故みたいに一生に一回あるかないか、みたいなレアなことではないわけです。

しかも、1回の通院で使う医療費は5000円から1万円がいいとこです。高くても5万円程度でしょう。

生活が困窮するレベルの大出費ではないですよね。

つまり、これは保険で備えるべきリスクには該当しないということです。

みんなが頻繁に保険金をおろすような保険は、みんなからたくさん保険料を徴収しないと成り立ちません。

よって、通院保証ありのペット保険は保険料が高額です。しかも上限額がシビア(一言で言うと高いのにケチ)。

私が加入するなら手術・入院保証のみのシンプルなプランにします。

  • 保険料がまだお手頃だし、

  • 通院の料金くらいなら自分で支払えるし、

実際、高額な医療が必要になるのは手術や入院の時が多いので、結構合理的かなと思います。

1~8歳までは加入

それでも、8歳を超えたくらいには保険を解約するでしょう。

理由は、

  • 保険料がこの頃からバカ高くなるから

  • この頃までにはペット貯蓄が完成する予定だから

です。

例えば、R社のペット保険の保険料を見てみましょう。

年齢が高くなると保険料が高くなるのは、当然のことながら高齢の動物の方が医療費がかかるからです。

8歳を超えると月額保険料が2,000円を超えてきます。
個人的には、月額2,000円、年間24,000円の保険料はやや大きすぎる固定費です。

月2,000円を超える8歳までには、十分なペット貯蓄を完成させたいところです。以下、解説します。

シニア期までにペット貯蓄を完成させる

ペットを飼い始めたら、すべての医療費を保険に頼るのではなく、ペット貯蓄を積み立てておくことをおすすめします。

シニア期に入ると色々な疾患の発症率が一気に上昇しますから、それまでに治療や検査にかかる資金を準備しておくことが重要です。

8歳くらいにペット貯蓄を完成させるための具体的なプランを考えてみました。

0歳のときから毎月1万円ずつペット貯蓄として積み立てます。
8年で1万円×(12ヶ月×8年)=96万円が積み上がることになります。
これだけの金額があれば、大概の医療は受けさせることができます。

超高額医療と言われている心臓の手術を受けさせたいとしても、全く支払えないことはないでしょう(病院にもよるが100万円〜150万円程度の費用がかかると言われています)。

しかし、100万円近い金額を8年もの間超低金利の銀行預金口座に入れておくのはもったいないので、私なら証券口座で投資信託として積み立てます。

私はすでに自分の犬のために投資信託を積立購入しています。
米国株のインデックスファンドを積み立てており、平均年利4〜6%の運用成績を目標としています(現在はそれを大きく上回る成績で運用できています。)

毎月1万円を8年間積み立てた場合のシミュレーションです。

  • 預金口座の場合、96万円

  • 投資信託として積み立てて年利4%で運用できた場合、117万円(元本96万円+運用益21万円)

8年で20万円もの違いが生まれています。

私の親世代は銀行預金していればどんどんお金が増える時代でしたが、今は低金利の時代です。

生活費半年分の預金を残して、あとは比較的安定した運用が可能なインデックスファンドで積立投資していくのがおすすめです。

このあたりのお金の知識は、私はリベラルアーツ大学の両学長のYouTubeで勉強しています。初心者にもわかりやすくお金の知識を教えてくれるので、興味があれば聞いてみてください。

話が逸れました。

「投資は怖い!嫌!」
って人は預金でも結構です。

どんな形でもいいので、ペットを飼い始めた瞬間から、ペット用貯蓄を作っておくことをおすすめします。

ある程度の資金が貯まれば、ペット保険に頼る必要は無くなります。

まとめ:ペットの医療費はちゃんと準備しておこう

ペットを飼うということは、お金のかかることです。

食費、ペットシーツ代、トリミング代、デイリーケア用品。

何よりもお金がかかるのが医療費です。

ペットの医療費は、飼い主さん自身がちゃんと準備しておかなければ、誰も助けてはくれません。

医療保険みたいに公的保険制度はありませんからね。

今は元気でも、いつか何らかの疾患に罹患する可能性は十分にあります。

未来のことまで考えて、愛犬愛猫にいつか必要な医療を受けさせてあげられるよう、今から少しずつ準備しましょう。

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