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洋式便座を上げて立ちションする行為には天誅を下そう

僕の実家は珍しいのかもしれませんが、座るタイプの洋式トイレと、立って小用が足せる男性用トイレの2種類がありました。そんな中で暮らした僕は、座るタイプのトイレに立っておしっこをするという行為に全く馴染みがありません。

なので、出先のカフェやファミレスのトイレで便座が上がっていると本当にうんざりします。しかも大抵、周りの床には水滴が飛び散っていて、いいおじさんが子供みたいに竿を振り回すなよ、猫と一緒に一度トイレトレーニング受けろよ、と思います。まあ、おじさんだからこそこんなことができるんでしょうけど。

以前、某芸人がネタか本心かこんなことを言っていたことがあります。「男なのに座ってシッコするやつはアカン。」これは、男なら小便はいかなる時も立ってすべきだということらしいです。周りの男性芸人がいや、飛び散るから、拭かなきゃいけないじゃないですか、と諭しても、彼は自らの意見を曲げませんでした。そりゃそうです。立って尿を床中に散らばらせてもなんとも思わないのは、彼が掃除など普段やらなくて、後の労力を如何に最小化するかという点に気を遣う必要がないからです。おそらく妻か誰かに拭いてもらってるのでしょう。そのような人にとって、床がどれだけ汚れようがそれを拭く労力が増えようが、まったくもってどうでもいいことなのです。こういう人のことを、「立ちションフリーク」と呼ぶことにします。

そんな立ちフリが、公共のトイレでも平気で便座をあげて、これでもかと尿を拡散させるのです。どうしてもアーチを描きたいんでしょうか。鬼畜の所業ですね。そういうマインドの人だから、基本的に床におしっこが飛び散っても気にしない人たちなんです。あまりにも多い。そういう男性が。

ところで男子トイレには、立ってできる便器、小便器があります。座らなくておしっこができるため、立ちフリは喜んでそちらで小用を済ませます。一見別に問題なく見えます。しかし、立ちフリは「なるべくアーチを描きたい」「床に飛び散らせることに罪悪感がない」という2つの性質が肝なんです。立小便器から遠いところから発射し、床に平気で散らします。女性の皆さんは見たことないと思いますが、立ち小便器の周りに尿が飛び散っていない可能性はほぼ0です。一滴もないことなんてめったにありません。必ず誰かがおしっこを飛ばしています。普通に気をつけて用を足せば、そんなに飛び散ることなんてまずありません。飛び散ってる箇所を踏まずして用を足すのがほんとうに大変です。

カフェやファミレスでは、男女兼用で一つとか、男子トイレでも座るタイプしかないとき、ありますよね。ああいうところでこそ立ちフリの本領発揮です。ここぞとばかりに便座を上げ、身勝手な開放感とともに毒素をぶっぱなします。モラルなどないので、便座上げたまま帰るやつもいます。僕はそんなとき便座をおろしながら、思います。こんな人にも部下がいて、注意や説教をしているのだろうかと。己に飛び散った毒素をまといながら、笑ったり泣いたりして生きているのだろうかと。普通に座ってしたい次の人がわざわざ降ろさなきゃいけない現実。こんなの21世紀の文明社会で許していいんですか?もうこれ以上のさばらせてはいけません。社会的な制裁も検討すべきです。

例えば、ちょぽぽ・・・の音の大きさを感知し、規定以上であったら、清掃という名のもとに天井から水がどばーーっと落ちてくるとか。座るタイプの便器のタンク部分前面に鏡をつけ、立ちションする人に自分の情けない放尿シーンをしっかりと目に焼き付けてもらい、愚かな行いだったと悔い改めてもらうとか。あと、手を洗うところに、「私はおしっこを床に平気で飛ばせる人間です。みんな仲良くしてください」と書いたシールを用意して、立ちフリであることを世間に堂々と公表してもらうとか。それぐらいしなきゃ世の立ちフリが幅を利かせる状況を打破できません。

別にいいですよ。そんなに立ってしたいなら立ってすれば。でも、迷惑をかけないでほしいんです。誰かの迷惑になっていることを自覚してほしいんです。立ちションをすることが男性としてのプライドなんだとしたら、スケール小さすぎますって。この前犬に長年おしっこをかけられていた電柱が腐食し倒れたというニュースがありました。あなたの家の床も飛び散った尿で腐食してますよ。あなたの大好きな大好きな立ちションをしているまさにその瞬間、腐敗した床が抜け、股間を露わにした心底情けない姿で死んでしまうかもしれません。死ななくても、病院に搬送されるまで見せチンです。プライド、守れていますか?いや、関係ないよと思うのも自由です。立ちションフリークの皆さん、どうか一度立ち止まって、ション剣に考えてみてください。


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