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noteはビジネスに使えるか:PDLB

ブランディング、コンサルティング、ECの入り口にペイド・メディアを使うことを想定した場合、厳しい効果測定が必要になる。

自社サイトのようにほぼオーガニックなものなら問題はないが、ブランドのイメージ伝達をしつつECなどに連動させる場合、メディア選択は重要になる。事業規模にもよるがテレビなどのマスを外したレベルの予算だとなかなか選択肢がない。

その中で「note」はブランド・ストーリーを丁寧に提供しながらECにランディングさせられるメディアかもしれないという期待があったのだが、問題はそれほど単純ではないことがわかった。noteのユーザー数が劇的に伸びたという報告も読んだ。

岸田奈美さんのように筆力のある人なら、ここをプラットフォームとして知られ、作家として世に出ることは今後もあるかもしれない。そういう強みは今後も変わらないだろう。その点で言えば、他のメディアより群を抜いて質がいいと言える。ただし、企業に対して「どの程度、役に立つか」を提案するには、今のところまだエビデンスが足りていない。

noteの利点は、ブログサービスのようにバナー広告が出ず、トーン・アンド・マナーが維持されたクリーンなルックにあった。しかし「コラボ」と呼ばれるハッシュタグを使ったコンテストなどが増えていったことで、その良さは多少失われつつある。

細かいことを言えば、記事投稿の際、コンテストのタグが何行も続くスペースを取っているから、かなり下の方まで画面をスクロールしないと「投稿」ボタンが押せないようなデザインになってしまっている。この操作は非常にストレスが溜まる。

では、ブランディング施策やECへの誘導を目的としてnoteでの運用を提案しようとしたとき、クライアントにはどう説明すればいいだろう。

「ブランド・ロイヤルティ醸成とともにECへの流入が効果的ですよ」と言えるかというと、やや疑問が残る。もちろんこれからの方向次第だとは思うが、noteが発表している「MAUの数値」を鵜呑みにできないマイナス・エビデンスだけはいくつか理解したので書いておく。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。