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家族には客観性がない:PDLB
企業でも個人でも「情報の伝達」は大事というより、それに尽きると言っても過言ではない。毎回のようにここに書いていることに、売るためには買い手の自分に頭を切り替えて考える、というのがある。
我々が相手にするのは企業の宣伝部や広報部などの「情報を外部に提供する」セクション。何をPRするのかのオリエンテーションを聞くと、多くの場合、同じことを感じる。それが「家族を褒めるような客観性の無さ」だ。
愛情と評価を分けて考えられるクライアントなら情報提供の道筋が見えたようなもので、長所の見せ方を整理するだけでいい。しかし愛情と評価を分けられないクライアントは、うちの子は優しくて頭がいいんです、という説明に終始してしまい、「では隣の家のお子さんと比べてどうですか」と聞くとなぜ他の家の子のことを持ち出すのですか、というように嫌な顔をされる。
もちろん自分の家族が開発した製品やサービスが可愛いのはわかる。しかしその子どもが社会に出たとき、どれだけの競争力を持つかは別問題だろう。宣伝方法が優秀な企業の場合はそこが違う。社内でも我が子に冷静な評価が下される。やむなく出来の悪い子であっても、それなりの方法が編み出される。
仕事の効率を考えると、認知が3番手くらいの企業が一番苦戦する。1番手は何を出しても売れる環境にある。ここには認知され続けてきた実績と根拠があり、過去にいい商品を提供してきたという実績は、製品開発と宣伝の方法を間違えていなかった証拠でもある。
そういう企業は、「認知がある→売れる→評価がフィードバックされモチベーションが上がる」という、良好なスパイラルに入っている。
2番目はシェアが半分かそれ以下に下がるものだが、それなりの認知と売り上げがあり、1番手を嫌う天邪鬼な人々も取り込めるので、斬新さはなくてもカウンター勝負ができる。だから王道の1番手、カウンターの2番手はやりやすい。問題は3番手以下。認知が低く、社内も客観性を欠いて迷走していることが多い。
ギャンブルをする上で、決してしてはいけないことがあるという。
多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。