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脳だけが飛ぶ:Anizine

「おい、文句あるのか、表に出ろ」

という状況をごくたまに見かけることがある。ほとんどの善良な人たちはその当事者になったことはないと思うし、そもそもつまらない出来事で口論や喧嘩になるのは大人げないとわかるんだけど、ネットではそれが頻繁に起きている。マイク・タイソンなら、「俺の目の前で同じことを言って見ろ、殴り倒してやる」と言うだろう。

目の前にいないのをいいことに威勢のいいことを言うのが格好悪いとわかっている人はネットでそういうことをしない。昨日Twitterに書いた投稿がやや多くRTされ、シェアのさらにシェアという無関係な辿り着き方をした人から突然、罵詈雑言を浴びた。どうでもいいとはわかっていながらも嫌な気分になるし、感じなくてもいい苛立ちを生むことは無駄だと思う。

誰かが言ったことが自分の目に入って気に食わないといきなり罵声を浴びせる、これを街の中で日常的にやっていたとしたら、もう人として終わっていると感じるだろう。でもネットではそれは驚くことでもない、というのが彼らの論理だ。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。