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しあさって:Anizine

英語を勉強していると面白いことがたくさんある。そしてその楽しさを中学や高校の先生が教えるのは不可能だったんだなと気づく。

あるグラマーの先生と話したとき、「僕も一度は外国に行ってみたいよ」と言ったのに驚いたことを憶えている。彼の英語が本当にロボットみたいなカタカナ英語だったのはわかっていたけど、まさか英語教師を志していた人が一度も英語圏に行ったことがないとは思わなかった。

もう一人のリーダー担当の先生はまったく反対で、若い頃に外国で暮らし、発言がヒッピー的で、発音はネイティブに近かった。グラマーの先生は彼より10歳以上年上で英語に関する知識も豊富だったんだけど、「自分は生きた英語を話せない」という劣等感を彼に対して持っているようだった。

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ここ数ヶ月は毎日3時間くらい英語のYoutubeを見て、その日に思ったことを英語で書いて、書けない単語の意味を調べている。毎日「なんでこんなことができないんだろう」とガス管をくわえたくなる気持ちの連続だ。しかしここで大事なのは楽しいと思ってやること。俺はこれから通訳を目指すわけじゃないし英語研究者になるわけでもない。日本語で話しているときと同じサイズの「自分のクローン」を作ろうとしているだけだ。

「英語ができるんですね、頭がいいですね」なんていう人がいるけど、語学を学んでも母国語の能力を超えることは決してない。俺はバカの村に戸籍がある生粋のバカなんだけど、英語で話し始めた途端にそのバカが加速する。それは悲しい。日本でのバカサイズを忠実に再現したい。

さて、ここで問題です。英語ができない人も外国語専攻出身の人も試して欲しいんだけど、ある状況で次に合う予定を決めたい。「しあさってにまたこの店で」と英語で言いたい。「しあさって」という表現を思いついて、ググらずに2秒で言えるだろうか。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。