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うやむやに向かう:Anizine

俺がとても苦手な若者の言葉がある。それが流行っているから使うという無自覚な部分も含めて嫌いだ。

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それが「ですけど」「みたいな」「かも」のような言葉だ。これらには確実な共通点があるのがすぐにわかると思う。どれも出来事や自分の意見を断定していない。どこかに逃げ道の残る表現なのだ。これをクソジジイが言うならいい。どんなことでも経験則で強引に断定するジジイにこそ、例外の行き先を確保しておいて欲しいと思う。しかし若者は違う。断定しなければ未来はないのだ。

「できればミュージシャンになりたいかな、みたいなのが夢かも」

お前は何を言ってるんだと言われるだろう。飲み会に「行けたら行く」と言うヤツが来た試しはないし、自分の理解力のなさを棚に上げて「意味不明なんですけど」などと言われると、棒で殴りたくなる。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。