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どうでもいい話:Anizine(無料記事)

数年に一度くらい、仕事が終わった午後に気絶するように寝てしまうことがある。今日がそれだった。22時に目が覚めたが、16時頃からの記憶がない。昨日、本の原稿を送ったところで気が抜けたんだろうと思う。非常にわかりやすい。

医学的な常識として睡眠不足はよくないこととされている。成人男性だと6時間くらいは寝ないと健康に問題が起きるという話をよく聞く。しかし俺の場合は、「これをせずに寝てしまったら不安になる」という気持ちの方が勝っていて、だらだらと仕事を続ける。昼は撮影や打ち合わせ、戻ってきてデータの整理やレタッチ、メール返信などのデスク作業。深夜に映画を観て、終わってから2時間くらい寝るとまた朝が来る。

ちゃんと寝ている人からしたら地獄かもしれないけど、自分にとっては30年近く繰り返していることだから苦ではない。むしろラク。それは健康に害があり知らず知らずのうちに疲労が蓄積しているんですよ、と言われるかもしれないが「知らず知らず」のまま寿命で死にそうな気がするので、知らないままでいいと思っている。知らぬで仏、というやつだ。

人体というのは不思議なもので、問題が起きる前に信号がやってくる。疲れていたり、栄養が足りなければ、必ず肉体が何かを要求する。その信号を見逃さなければいいのだ。肉が食べたくなるときはそれを欲しているんだろうから、食べればいい。そこで信号を無視してしまうと、「もう信号を送ってやらねえからな。知らねえぞ」というわけで健康を害するのではないかと思っている。

だから、気絶したように寝てしまうときはそれで何かが解決したのだと感じる。その後はアホみたいにやる気が復活するからだ。いくら進化したように見えても、人間はカメムシとかミミズみたいなものと同じでプリミティブに生きている。

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。