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ドメスティック:Anizine(無料記事)

こんな状況で外国に出稼ぎに行けないので、国内での移動にチカラを入れていこうと思っている。地方にはとてもいい商品やサービスがあるんだけど、それを全国展開する際のパッケージングに難点があり、残念に感じる場合が少なくない。少し前まではそういった案件のほとんどが何も考えずに大手の広告代理店に丸投げされ、代理店の中では「新人の腕試し」的に雑に扱われ、思ったほどの効果もなくギャラだけは東京価格でむしり取られて尻すぼみになったりしていた。「東京は怖いところだ」という不信感ばかりを植え付けられ、また地元のパッケージに戻っていく。

それは完全に東京のサービス業の落ち度であり、地方をナメた態度だと言える。俺も実際に何度もそういう事例を見聞きしていて、仕事がなくなったプロデューサーなどが地方の「騙せそうな企業」を探し回っているのも知っている。そういうことばかりしていると真面目にやっている人が困るのでやめて欲しいと感じる。

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俺の場合は並外れたクリエイション能力があるわけではないので、デザインや写真や文章を「今よりは、対外的に恥ずかしくないくらいに仕上げる」というのを出発点にしている。ブランディングデザインの目的は、本来の企業の姿を大きく見せることではなく、アクチュアルサイズより小さくしないことだ。それさえできればあとは商品のチカラで健全に企業は発展する。

デザインの目的は業界の賞を獲るようなカッコいいロゴを作ったりすることではなく、商品の本来の姿を正確に過不足なく伝えること。俺は味噌や日本酒が造れるわけじゃないから、その上質な味噌や日本酒が全国の家庭や店に置かれたときに、周囲にカモシ出す空気がダサくならなければいいと思っている。それが仕事だ。

ブランディングはどんどんサイズが大きくなって、かかる予算も大きい。だから小さな企業は敷居が高く頼みにくいと思うんだけど、俺は必要な写真やデザインをパッケージで提供できるから小さな規模なら総合的なブランディングを数人でできる。今もいくつかの仕事が動いているが「過去の売り上げの300%になりました」みたいなことは目的としていない。企業体質としてやや虚弱、というのを健康に戻すくらいの漢方っぽいやり方でやっている。企業にちゃんとした能力がある場合は虚弱を治すだけで十分な効果があるのだ。興味のある企業経営者の皆様、ご連絡をお待ちしています。

ani(アットマーク)watanabeani.com

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。