恋愛とはホラーである:博士の普通の愛情
シェイクスピアどころか、有史以来、恋愛をテーマにした文学は数限りなく生まれている。そして飽きられていない。アホかと思う。
しかしアホと言ってしまうと、「博士の普通の愛情」の存在が否定されてしまうので我慢して続ける。恋愛とは何か。それは甘く切ない感情だけを指すこともあるんだけど、本当はもっと動物的な何かを含んでいる。
できるだけチカラを持った配偶者を選んだり、残すべき優秀な遺伝子を求めることは動物的な行為だとしても、「コントロールがきかないレジャー」であるとも言える。サルの一部には生殖を目的としない性的快楽行動を持つものもいると聞く。
深夜のファミレスで恋愛について話している人がだいたいバカに見えるのは、そのコントロール性のなさというどうしようもない部分を味わうように、話すことを目的に話しているからだ。
「他人の恋愛の話は、便秘の報告に似ている」とロバート・ツルッパゲが言っているが、聞いても何の助けにもならないし、そもそも興味が湧かない恋愛のコンテンツが、なぜ映画でも文学でも歌でも永遠の人気があるんだろうか。よくわからない。
多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。