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4億円で:PDLB
久しぶりに昔の友人と食事をして別れるとき、彼はいつもとは違う方向に歩き出そうとしたので「こっちだっけ」と聞くと、「ああ、この近くに家を買ったんだよ」と言います。それくらい大きなトピックならさっき話していたときに話せばいいのに、と思いました。食事中には何ということもない昔の話や、観た映画の話などをして、仕事のように現実的な話はしていませんでした。
信号が変わるまでに数十秒くらいしかありませんから、「マンションなの、いくらくらいしたの」と、普段なら聞かないような下世話な質問をしてしまいました。「ああ、4億でお釣りが来るくらい」彼は横断歩道を渡り、向こう側でタクシーに乗りました。
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こちら側の車線にはいつまで経ってもタクシーが来ません。
「4億弱か。なかなかだな」と、反芻しながら寒さに震えていました。
多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。