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祖国について

密やかながら、2023年の幕開けと併せ、noteを月に1度更新出来るよう努めていたのですが、さまざまな俗にかまけ、遂に先月5月の更新を怠っておりました…。
そして、せかせかと色気無く生活している内に、気がつけば6月もギリギリ…

ということで(とは言えそれだけが理由ではありませんが)、今回は少しばかりボリュームを大にして、お届け出来ればと思います。

タイトルの通りですが、今回はこの世に歴と誕生した「祖国」というバンドについて、また、そこへ付随する楽曲作品周りの私が語れる部分について、潔く書いて参ります。


個人のSNS上にて、先月辺り軽やかに公表していたところではあるのですが、新しく【祖国(Sokoku)】というバンドが結成され、ボーカルと作詞周りで参加させて頂く運びとなりました!

最近で言うと、私はAnisoninというアーティスト・ネイムで、コンポーザーの加藤さんと二人、ユニットという形で音楽活動をしており、こちらも並行して進めていくところではあるのですが、【祖国】はそれとは全く別の音楽を鳴らすバンド・プロジェクトです。
そして、慌ただしい事この上無く恐縮ですが、その祖国の初ライブが、先日6月21日に執り行われ、滞りなく完遂した次第です。
初ライブとは思えない程沢山の方に目撃をして頂き、あたたかくも芯のある言葉をさまざまに拝聴し、濃度の高い幸福と、充実感の上に建設された健やかなる1日となりました。
この場をお借りし改めて、その場に居合わせて下さった皆々様、誠にありがとうございました。

祖国というバンドが、側から見て頂くと少々分かりづらい団体だと思う気持ちを前以ってお察するのですが、先述の通り、現段階では単純な1つの「バンド・プロジェクト」だと思って頂ければ幸わいです。
成り立ちとしては、私と加藤さん二人で、“Anisonin”というユニット活動をしていて、とあるタイミングで、バンド編成でライブをおこなう事になりました。
その際にお声がけをさせて頂いたサポート・チームの皆さんが、現在の【祖国】でも演奏チームとして参加してくださっている、という経緯があります。
なので、全員が現状「本(正規)メンバー」という縛りの中に存在する訳ではなく、今後随所で流動的な部分も見受けられる可能性を秘めておりますが、それも含めて自由に、はたまたある時には形式的に、楽しく音楽活動が出来ればいいなと思って居ります!

Anisoninの時は、どちらかというとコンパクトな活動で、定期的な音源のリリースをメインに動いておりましたが、祖国ではさまざまな人々の才能を巻き込んでのチーム活動になるので、ライブや音源制作は勿論、イベントや企画を此処ぞとばかりに極め込んで、応援してくれる方々にとっても見応えのある動き方が出来ればいいなあと、企みを心に飼い慣らしております。
不透明故に言語化できていない部分もあるかと思いますが、とにもかくにも、今後爆発的に生まれつづける新たな祖国ミュージックを、生活の片隅にて、楽しみにして頂けると嬉しいです。

前置きが大変長くなりましたが、そんなこんなで、私は今後「祖国」という音楽チームに骨身を投じつつ、とは言え今まで同様に楽しく日々を暮らしていきますので、どうぞ宜しくお願いします。


祖国として、まだ音源の露出、サブスクリプション・サービス等への解禁は行われておりませんが、今月の初ライブにて、3曲入りの音源(ダウンロード用QRコード付き歌詞カード)を販売しました!
「始祖(Founder)」、「脳天(Brain)」、「鳩は時計の中に(Dove in the clock)」の3曲を収録した内容となっておりまして、今後もライブで大いに活躍してくれる楽曲になる事と思います…!
祖国では意図して全曲英語歌詞で制作、及び歌唱していて、販売した歌詞カードは英詞と、その日本語訳を掲載した仕様にしてみました。
ライブの際、私が書き、歌う日本語の詩が好きだったというお声も頂きまして、本当にありがたい貴重なご意見として受け止めつつ、そういう方々にもお悦び頂けるような工夫を切らしてはいけないなと、新たな野望も見つかりました。

どうにもこうにも、私は日本語が大好きで、日本語という言語表現の中でまだ発掘されていない、或いはまだ出会えていない芸術を探しぬいて、ああなんて美しいのだろうと、何よりも自分が満足しながら生きていきたいという夢があります。
この夢は決して絶やさぬところではあるので、「祖国」としては音楽・方向性の観点から英詞に振り切りつつ、「歌詞」本来が持つ凄味だったり、作詞に対する情熱については、今後も日本語を扱ってきた時と同様、乃至は更に研ぎ澄まし、貪欲になっていきたいと思っています。


「祖国」という、却って国の瀬戸際のようなバンド名をアイデアしたのは私ですが、これが未だ名命けられる前、初回のリハーサル・スタジオでのセッションにて、第1曲目となる「始祖」が誕生しました。
祖国ではほぼ全曲、演奏メンバーのセッションにより作曲が為されるのですが、音楽を適切に扱うことの出来る才能家によって、さまざまな音の粒や線が一つの束になり、それを「曲」と表現する時、凄まじい魔法を背景に感じます。

「始祖」については、作詞的観点でも1曲目に手掛けた作品でした。
「1発目感のある、兎に角凄い歌詞にするぞ!」と、とても抽象的な事を弱い脳みそが思うものの、制作上で英語を扱う事も殆ど初めてでしたし、なかなか時間と骨を要する行為でした…。
ですが、歌い出しの日本詩がふっと湧きたった瞬間、面白いくらい「次の言葉、次の節」が浮かんできました。
下記、始祖の歌い出し(日本語訳)です。

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文明に掘り起こされたような、奇妙な感覚で目を覚ました
様々な命の呼吸を感じることができる とても感覚的で完璧な朝
世界中の命が私を探しているような気がする
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私も何だ彼だと10年弱、音楽活動に携わってきて、「見つけて貰う」という事の難しさ、余りにも稀有である事ついて、悩んできた部分がありました。
勿論、人生自責の繰り返しですし、そうする事で切り拓かれてゆく未来がある事を祈りたいものですが、今後偶然、無数の音楽が山積みになった現代社会から祖国ミュージックを掘り出してくれて、まっさらな気持ちでまだ見ぬ誰かが出会ってくれた時、私はいつもこんな大きな気持ちで、自信だけを塗りたくったようなテカテカの身体で、何度でも新鮮な心で目覚められる自分でありたいと、そういうつよい希望を思いました。
創作活動は時として本当に面白くて、一つのピースの形さえ決まってしまえば、あとはそのピースを縁取るようにして、只管大きくしていくみたいな感覚で、スーッと結論へ向けて落とし込む事が可能になる場合があります。
始祖の詩はまさにそんな感じで、書けば書くほど自分が大袈裟で図太く、逞しいニンゲンに育ってゆくような、それでいてバンドを一度挫折した過去を持ちながら、しっかりまた同じ所へ返り咲いた意味が溢れ、流れ出たような、本当に書きたい事が書けたと実感できる歌詞になりました。

始祖に限った事ではありませんが、私は祖国チームのみんなとスタジオへ集い、先述した通りの魔法で、曲が出来てゆくのをこの目で見ています。
音の端々に工夫や、誰かの意図や鋭い角度の発言があって、それを取りこぼさないよう、委員会の書記みたいな感覚で見守りながら、作詞する時の脳みその栄養源として自分に蓄えているつもりです。
既にある差し出された曲に歌詞を載せるのではなく、こういう歌詞にしていきたい、というのを熟考出来る現場ありきの作業なので、これまでには無い経験として、とても楽しみながらやっています!


自己満足に近いようですが、出来上がった歌詞について再考するのが結構好きだったりするので、その他の祖国の歌詞についても、また簡単に言語化、自己理解するような投稿をしていきたいです。

今後祖国の作詞活動に限り、自ずと日本語での詩表現は殆ど無くなると思うので、日本語メインの創作活動については、noteをたぶんに活用したり、また別口で何かやれる事は無いか考えてみたり、自分自身がより愉快になる方法を模索していくつもりです。
今後も変わらず楽しんでいくだけではあるのですが、此処まで読んでくださった方には、また是非ともライブ・ハウス、表現の場にて、お会いしたいです!

祖国として、Anisoninとして、そして私個人としても、今後ともどうぞ、宜しくお願いします。

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