正しい画を求めて 7⃣ 測定、いつ終わるんですっけ?

ホワイトバランスを十分に合わせた。輝度マップも十分に精度よく合わせた。
CCMXも更新して仕上がりが十分だと確認できた・・・がこれはまだ始まりでしかない。
以前も言ったが1Dの補正だけでは彩度や色相の補正は出来ないからだ。

彩度や色相の補正を行う3D LUTはDispCalを使って作成する。
セッティングは過去に作ったものをもとにしても良いが、今回は新規作成をしてみよう。
なお、今回は先に1D補正を十分に行ってからDispCalで3Dを作成しているが、1D補正をせずに直接3Dを作っても良い。

Currentを選択し、Display&instrumentのDisplayにはmadVRを選択する。
Insturumentはi1D3、LCDを選択する。
Override minimum display update delayやOverride display settle time multiplierは必要に応じて指定しよう。
急激な輝度や色の変化で表示の安定までに時間がかかるような場合に有効なオプションだ。
WhiteやBlack level drift compensationも同じように必要があれば有効にする。
CCMXを新たに作成し直し、Display typeで作成したCCMXを選択する。

次にCalibrationに移る。
Interactive display adjustmentのチェックをつけておく。
White pointにはColor temperatureで6504K、またはxy座標として0.3127 x 0.3291 yを選択する
White levelとBlack levelはCustomでそれぞれ測定した値を入力する。
tone curveはas measuredで良い。

次にProfilingだ。
ProfileにXYZ LUT + matrixを選択する。
Black point compensationは基本的には不要だ。
Testchartは自分で作成してもよいが、4K HDR anime channelで作成したチャートを配布しているので、こちらを用いても良い。
4400点の測定を行うので非常に長時間の測定になるが、HDRモニタの場合はこの程度は測定したほうが良い結果が得られる事が多い。

Patch sequenceはminimize display response delayで良い。
Profile名は任意で良いが、後々の管理を考えると
%dns %out %Y-%m-%d %H-%M %cb %wp %cB %ck %cg %cq-%pq %pt
としておくのが良いだろう。

あとは3D LUTの設計だ。
グレーアウトしている場合はOptionから有効化しておこう。
3D LUTではCreate 3D LUT after profilingにチェックをしておく。
Source colorspaceはbt.2020を指定する。
Tone CurveはSMPTE 2084(Hard clip)を指定しよう。
Target peak luminanceはモニタの計測値か、測定した輝度の1割り増しを入力するとよいだろう。
Mastering display black levelは0で良い。
Black output offsetもこの方式では0を指定する。
Apply caliration(vcgt)を有効にしておこう。
Gamut mapping modeはinverse device-to-PCSを使用すると高精度な補正が行えるようである。

Rendering IntentにはAbsolute colorimetricを使用する。
3D LUT fileはIRIDAS(.cube)だ。
Input/output encodingはいずれもFull range RGB 0-255、3D LUT resolutionは65x65x65を指定する。

ここまでくればCalibrate&Profileから測定を開始する。
測定前にDWM LUTでグレースケールと輝度マップ補正をするLUTが有効であることを確認しよう。
あとはダイアログの指示に従い、4時間の計測が終わるのを待つだけだ。
なに、ごちうさ三作品とOVAを見てぴょんぴょんしていれば直に終わる。

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