昆虫絵本|クヌギ森の謎のキノコ その2 1 動物絵本|どうぶつ出版社 2024年8月24日 20:26 今日もクヌギ森の昆虫たちは広場に集まって、みんな思い思い賑やかに過ごしています。 すると、その後ろからカブトムシがやってきました。 「うがー!」と突然、カブトムシが暴れ出し、昆虫たちはビックリ! 「なんだ、なんだ、どうしたんだ?」 「うがー!うがー!」 大暴れのカブトムシに昆虫たちは手のつけようがありません。 昆虫たちは「なんだかいつものカブトムシと違うねー」 「あんなに乱暴だったかしら・・・」と話しました。 昆虫たちはカブトムシの様子を観察してみました。 「う~ん、なんだかおかしいぞ~」 「あれ、カブトムシの頭に、何かついているねー」 「どうやら、あのキノコみたいなヤツが、ガルガル言ってるねー」 「あれって、もしかして・・・」 「あれは冬虫夏草!?」 「え、体中の養分を吸われて、カラカラになってしまうという!?」 「カブトムシ、どうなっちゃうのー」 早くキノコを取ってあげないと、カブトムシは完全に冬虫夏草になってしまいます! 「キノコ好きな昆虫と言ったら・・・」 「あの昆虫だねぇ」 「そうだ、キノコムシだ!」「おーい、キノコムシ〜!」 昆虫たちは、いっせいに大きな声で呼びました。 「呼んだ?」とキノコムシがやってきました。 「カブトムシがナゾのキノコに操られているんだ」 「何とかできるかい?」 「あー、キノコ!キノコの根っこが脳の中に入り込んで、操られているねー」 「これは慎重にいかないとねー」とキノコムシは言いました。 キノコムシはソロリ、ソロリとカブトムシに近づくと・・・ 「エイッ」 ブチッ! キノコムシは突然、カブトムシの頭のキノコを勢いよく抜き取りました。 「エッ⁉」昆虫たちとキノコは一斉に驚いたようす。 キノコムシは、取ったナゾのキノコをモグモグと、美味しそうに食べてしまいました。 キノコが取れたカブトムシはフラフラとしています。 「大丈夫?」昆虫たちはカブトムシを心配そうに見つめました。 「わたし、カッコいいツノが欲しくって…」と、カブトムシは魔法使いの話をしました。 「新しいツノなんて無くっても、そのツノは素敵だよ」と昆虫たちはカブトムシに言いました。 「うん…」とカブトムシは小さな声で答えました。 ようやく安心した昆虫たちは、それぞれの寝床に帰って行きました。 おや、昆虫たちが帰って、誰もいない地面が、モコモコと動いています。 ポコッ あれ、セミの幼虫‼ 頭にまたナゾのキノコが付いているようです…。 オシマイ とうじょうどうぶつ #絵本 #昆虫 #キノコ #カブトムシ #クワガタ #冬虫夏草 1 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート