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『鬼滅の刃 遊郭編』の俳句一覧

こんにちは。アニメ俳句部です!

先日、Twitterで『鬼滅の刃 遊郭編』の俳句を募集したところ、86句の俳句が集まりました。この記事では、その俳句の一覧を公開します。

【雨野理多さん作】
あでやかな牢に棲む千金の夜
しら梅のひかりよ小さき妹よ
菜種梅雨俺が育てていなければ
許しあう兄妹の背よ春の朝

【イサクさん作】
親兄弟みな似てる家桃葉湯
祭神よ俺は滴る山の王
人を喰う帯よ慈悲心鳥逃げよ
兄弟の墓前花の宴たけなわ
梅という名の由来雨乞の由来

【土佐藩俳句百姓豊哲さん作】
澄む秋に剣士の涙ありにけり
澄む秋や悪い奴には頭突きせよ
御守りは炎のごとの鍔と秋
秋夕焼ひょっとこの手に出刃包丁
両手には出刃包丁が稲光
剣士らは俵を担ぎ冬紅葉
一振りは鬼の首へと寒の水
遊郭の奥へ冬夜の人力車
拳骨の一撃初冬の遊郭
色と欲塗れる場所へ冬紅葉
遊郭の昼は眠りに隙間風
三人も嫁がいるのか冬の雷
冬座敷十字に剣士倒れけり
高下駄が擦る冬夜の遊郭に
京極の文字の提灯冬の雷
撥を打つ座敷の夜や冬の雷
文机に青き草子や冬夕焼
廊下には月見うどんが隙間風
流血は禿の耳に冬の雷
花魁は首を傾げて隙間風
隙間風女将の手には出刃包丁
艶声の沢城みゆき冴返る
座敷には算盤の音隙間風
高下駄が着地する音月氷る
刀身に刃毀れがある寒の水
刀身に炎が走る寒夜かな
寒夜には足抜け話ありにけり
腹巻に花魁の顔冬の土
くノ一に数多の傷や寒の水
双剣は数多の帯を虎落笛
くノ一は生きていたいと春夕焼
背中には滅の一文字虎落笛
木箱には小さき鬼が眠る冬
弟は父の複写や虎落笛
猛毒の血鎌の曲がり月氷る
百杯の天丼食ってやる冬夜
こめかみに毒素の色や虎落笛
月氷る鬼の匂ひにある重み
遊郭の空へ伸びゆく冬の雷
双剣と血鎌に火花いぼむしり
花時や忍びの長の手には猪口
徳利は墓石の前に花のころ
滂沱たる刃を弾け揚花火
くノ一は蜻蛉になるといふ夢に
柔らかは強さの証寒の水
旋回は数多の帯を寒の水
剣戟は遊郭の地に揚花火
冬の月淡き炎は毒を消す
残骸に浄化の炎ある冬夜
月氷る言葉の中に混じる嘘
長屋には暴力の音蚯蚓食む
醜さは誇りの証月氷る
丸焼けの妹を抱き雪の夜
掌に花魁の顔細雪
簪に触れる心地や花のころ
妹を背負ひ冬夜の業火へと

【鳥田政宗さん作】
人襲う鬼に慈悲など要らぬ春
堕姫恐るる吉原の街は焼野原
討伐や龍天に登る呼吸

【ノセミコさん作】
ぼんぼりや花街の蛾の美しき
妹が泣くから石榴割らすまじ
満月の連弾撥ぬる首ふたつ
永き夜のいもうとと逝く道昏し
もがりぶえ兄の拙き子守唄

【広瀬康さん作】
永遠の命や青い彼岸花
大夕焼さういふ音の人だつた
刀匠はみたらし団子愛でて秋
雷を弾く三味線の速さかな
屋根裏の鼠の筋肉の秋思
刃毀れの理由は己なり無月
花魁の帯の乱れて蚯蚓鳴く
桜散る兄弟たちの墓へ酒
長き夜や譜面に起こす鬼の唄
兄妹の死や星月夜へと残滓

【松男さん作】
八重藤や鬼になりぬる合理性
夏の海人喰い鬼の匂ひかな
蛍火やみづの呼吸はかくも柔

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以上です。お読みいただきありがとうございました!
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