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ファストファッションとある洋服ラインが終了した思い出

ファストファッションが台頭してきた頃、あのメーカーは今より家族向けの洋服を販売していました。家族全員が同じチェック柄にモコモコのジッパー付ジャケット。試しに1枚セーターを購入。数回着用後、自宅で洗ったら2,3歳児用セーターになりました。

その影響を大いに影響を受けた会社があります。友人がそこのお洋服ラインの1つで販売員として勤務していたので、スーツを中心に仕事用の洋服を購入していました。

そのお洋服ラインではファストファッションが台頭してくる前、布の生産国はイタリアを主とした西ヨーロッパでした。それが東ヨーロッパになり、中国になってしばらくしてそのラインはなくなり家族向けの別ラインになった気がします。

イタリア製の布は屋外と室内では見える色があえて違っていたり、地柄?が入っていてとても素敵でした。角度が変わると浮き上がってくる仕組みになっていました。そういった加工も生産国が変わるとなくなっていったので、そういった技術を持っていたのはイタリアの生地屋さんなんだと思います。

布の生産国がイタリア等の西ヨーロッパだった頃、縫い代がしっかりとあったので、数cmのスカートの裾おろしが可能でしたし、裾おろしをしても裾の裏生地(?)として使える布がありました。が、いつの頃からか、裾の終わり部分の布が裏へむき出しになり、裾おろしが難しくなりました。

布の生産国がイタリア等の西ヨーロッパだった頃、裾の糸がほつれたとしてもスカートの布の生地糸がほつれるなんてことはなかったのに、いつの頃からかロックミシンの糸がほつれると、生地糸もほつれる様になりました。

裏地というものが無くなった。あってもロングスカートなのに膝上までしかない等長さが短くなったと思います。なによりも柄合せが行われなくなったと思っています。今の若い子達は柄合せが行われているお洋服自体を知らないのかもしませんね。素敵なのに。

友人は販売していたお洋服の質の低下に嘆き、自信をもって販売することが出来ないと結婚を理由に退職しました。私は、生産国が最初に変更になった時に購入をやめました。というのも、着心地も悪くなったので。

見えない部分の縫い代等布の量も減ったのだと思います。「無駄」と思われる部分をコストカットした結果、非常に着心地の悪いモノが完成。生地の生産国が変わっていく毎に値段も1万円程度づつ安価になっていったと記憶しています。販売員だった友人を含めての明らかな顧客離れ、ライン消失。

元々、このお洋服LINEはモード系に分類されるお洋服だったので流行に乗れなかったのもあるでしょうし、山本耀司さんや川久保玲さんが率いるブランドの安価版とも言われていたので、買えるならそりゃそっち買うよね。

ちなみに家族向けの新しいラインになってもその傾向はみられ、山本耀司さんが発表した翌年に同じような花柄のジャケット販売していました。全然別物でしたけど( ´艸`)


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