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『楽しくなるにつれ、壁にぶち当たる』人生釣り三昧#64

会社の健康診断で昨年の診断時から13㎏、ピーク時から15㎏以上痩せていたことが分かって嬉しかったのですが測定したおばちゃんが自分以上に嬉しそうにしていたので反応に困ってしまったかずおかです。

#次の健康診断までにリバウンドしてたらどんな反応してくれるんだろう

さて。

今回は『楽しくなるにつれ、壁にぶち当たる』というタイトルで最近の心境だったりについてお話していきます。

タイトルからしてあまり明るい話にはなりそうにありませんが何かのタイミングでnoteを見返す時のために書き残しておきたいと思います。

それではよろしくお願い致します。


▼聳え立つ壁の高さ▼

先週まで三部に渡って紹介したように僕は今、グッズやウェア関係の企画を主に担当しており年々その担当管轄商品を拡大しています。

仕事に限らず「頑張ろう」と意気込んだ時は必ずどこかでそのタイミングがあるのですが最近もまた今の仕事が凄く楽しいと思える反面、目の前に聳え立つ壁の高さを知り始め打ちのめされそうになります。

スポーツ、勉強、仕事…etc.
ありとあらゆる取り組みで同じような経験をしておりどうやらこの現象には名前がついているらしく『ダニング=クルーガー効果』というらしいです。

ダニング=クルーガー効果の曲線図

一度でも何かに挑戦し打ち込んだ経験がある方であれば「あぁ、あれか」と思い当たる節があるかと思いますが一応説明すると、

【馬鹿の山】
少しの知識を得て自信に満ち溢れている状態。
知識がないからこそ全体像や深みが見えず、自身を過大評価してしまい自分が優れていると錯覚してしまう時期。

【絶望の谷】
業界を見る解像度が上がり、知識と実力の低さを痛感し自分よりはるかに優れる才能や知識の深みに気付き自信を失ってしまった状態。
現実と向き合い夢を諦めるのは大半がこの瞬間だと思っています。

【啓蒙の坂】
自分の正しい実力、周囲のレベル諸々を受け止めた上で謙虚な姿勢で知識・経験を積み重ねていく過程。
本質的に物事を理解し始め確かな成長を感じ始めるとそれは揺るぎない自信へと変わり始める。

個人的には啓蒙の坂の過程でも谷とまでいかずとも壁のような障壁が立ちふさがる事はよくあると思っていて、その都度やっぱり現実と向き合い夢に折り合いをつけてしまう人がいると思っています。

【継続の大地】
確かな知識・実力を身に付け謙虚さと自信を併せ持つため正確な自己評価が行えるようになった状態。
自分の得意不得意、業界での立ち位置や立ち回り方を含め自分で判断することが出来るようになる。
また、この先何を学ぶべきかも自身で判断することができる。

といった感じです。

僕自身、小中高ではスポーツでそれを痛感しました。
専門学校に入学した時には釣りでそれを嫌なほど痛感したし釣りに関しては新たに手を出したジャンルの数だけ今後も痛感することになると思っています。

それが最近は仕事でも起こっているというわけです。


▼絶望の谷に落ちる▼

実際に商品を企画して発売するまでの過程を繰り返しながら勝手が分かってきたことで楽しくなってきたものの自分の出来る事、足りない物を知り始め大手ブランドの強大さが分かるようになってしまいました。

特に身に纏う商品はアウトドアブランドとの垣根が完全に崩壊しているためフィッシングブランドとは日にならない程、強大なブランドが競合相手になります。

これがとにかく強い。
本当に僕なんて足元にも及ばないなと痛感するわけです。

そんな最強クラスの比較対象がゴロゴロいる中、自分が手掛けた商品を選んでくれるユーザーがいる事、絶望の谷に落ちる事も含めて成長過程と分かっているので何とか踏ん張れていますが何度経験しても絶望の谷に落ちる期間というのは辛いものです。

表では自分の形にしたい物を形にして楽しんでいるように見せている部分もありますが実際は「本当はこうしたかったけど自社の販売規模、生産数じゃ採算取れないから無理」といったことが多々あるわけです。

採算度外視のモノづくりが美学化されている風潮が一部であるような気もしますが現実はそれだけでやっていけるほど甘くありません。

基本的に僕のスタンスは市場の動向を自分なりに分析しながら「市場の動きに寄せた商品」「自社ユーザーの嗜好に寄り添う商品」をメインに展開し、時に「自分のエゴを形にした商品」を市場に送り出します。

今でこそ先人が作り上げた基盤と小手先の発想で業界内では何とか戦えている状態ですが加速化する値上げはこの秋以降さらに影響が出るでしょう。
それを考えるとますます価格面という土俵では戦えず半強制的にブランド力という土俵での殴り合いに巻き込まれます。

僕は現代において差別化しにくくすぐにパクられてしまう機能というものににあまり価値を感じていなくて、未来があるのはデザインであったり意味を創り出す何かだと思っていますが厳しい戦いであることに変わりはありません。

こんなことを考えながら数時間~数日落ち込むことはありますがだからと言ってもっと大きなメーカーに転職したいかと言われればそうでもありません。

今の環境でどれだけ足掻いて数字を伸ばせるのかに僕の興味は最大限向いています。

▼ボランティアじゃない、ビジネスだ▼

こういった趣味の道具に限らず現在の日本では生活に関わるあらゆる物の値段が上がっています。

その反面、僕らの給料はほぼ変わらないので現役世代の負担だけが増えるという流れは当分の間続くでしょう。
2050年頃まではこの流れで国力が衰退していくと真面目に思ってます。笑

そういった事を考えると日本だけで数字を取る事が益々困難になるのは目に見えているので日本人からターゲット層を絞るのではなく国単位でターゲット層を設定する商品も増えてくるかもしれません。

例えばジャパニーズブランドとしてタイ人が好みそうなデザインに仕上げて現地向けに売るとか。
あくまでも例ですがアメリカ発のブランドが日本にも拠点を置き日本人向けのサイズ展開やデザインで商品開発を行っているのがイメージとして近いです。

日本で売れているデザインが世界中で受け入れられることなどありえません。

結局は企業としてどの程度の規模までを見据えていくのか次第ではありますがいずれにしても僕がしていることはボランティアではなくビジネスです。

ビジネスである以上、作った物の原価に対して利益を生み出さねばなりませんしそうでないと会社として機能できず潰れるだけですから。

値下げという選択に逃げず、値上げしてでも選択される理由と意味を作る事と向き合わなければ今後独立することも絶対に無理でしょう。

ちゃんとした売上・利益を会社に提供し続ける事でその対価として給料は勿論、少しであれば僕のエゴが強めの商品を発売する事も許されるのではないかと思っています。

いずれにせよ今の自分が相手にしているユーザーの生活習慣、所得、家族構成、釣行頻度等々の分析。
自社商品の開発に費やせる時間と費用、使える技術の把握。

この辺を改めて自分の中でも整理して今のまま突き進むべきなのか、軌道修正が必要なのかを考えなければならないなと感じています。

そんなこんなで今回は『楽しくなるにつれ、壁にぶち当たる』というタイトルで今の心境を書いてみましたが今年も来年もどんどん色んな商品を企画して発売する予定なので何か一つでも気に入った物を手に取って頂けると本当に嬉しいです。

特に伝えたいメッセージがあるわけでもないので薄っぺらい感じで終わってしまいますがまぁ僕も色々悩んで壁にぶち当たりながら進んでいるという話でした。

それでは今回はこの辺で。

でゎでゎ👋




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