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『崩れたギブ&テイクの関係性』人生釣り三昧#32

おはようございます。
毎週noteを更新する中で、最も大変な作業は間違いなく冒頭のあいさつを考えることだと思っているかずおかです。
#大変なんだぞ

さて。

今回は『崩れたギブ&テイクの関係性』というテーマでメーカーとテスターの関係性の変化についてお話したいと思います。
これからテスターを目指す人、既にテスターとして活動している人どちらにとっても大事な話だと思います。

一応全ての釣りジャンルにも言えることだとは思いますがバス市場をイメージして書いていると思ってお付き合いください。 

さてさて。

どの釣りにも今の市場にたどり着くまでに長かれ短かれ色々な歴史があると思いますが競技全盛期の名残としてサポートという風習があります。

今では競技のない釣りジャンルにおいてもその販促手法が広がりどのジャンルにおいても表に出てくるアングラーには何かしらのメーカー名やその商品が絡んでいるのを目にするかと思います。

仕組みとしては「あなたの釣りに必要な○○(商品)をサポートするからそれを使って宣伝してね」というシンプルなもの。

この形が上手く機能すればテスターはその商品を買い続ける金銭的負担が軽減され、企業はより多くのユーザーに製品・サービスを認知してもらう事で売上UPに繋がるのでWIN-WINな関係が築けます。

そして最もこの販促手法を利用しているのがバス市場です。

ひと昔前であれば与えた商品の価値同等もしくはそれ以上にメーカーへの見返りもあったかもしれません。
しかし、この10年で大きく市場は変化しながら縮小しました。

その理由として挙げられるのが
・釣り人口の減少
・SNSの普及

この2つでしょう。
(大体の話でこの2つを原因に挙げてる気がする)

この2つをもう少し掘り下げていくと…
釣り人口が減少したため市場で動くお金自体は減りました。
しかし、テスターに対する供給量はあまり変わらない気がします。
(テスター数の変動が少ないのに対してユーザーの減少も大きい)

そしてSNSが普及したため誰もが受信者でありながら発信者の側面を持つようになりました。
学生、会社員、ニートだろうがとにかく誰もが平等に同じプラットフォーム上で自由に発信出来る時代に突入し、反応の良い要素も変わり続けています。

そういった事もあり誰よりも沢山釣ることの重要度は以前より低くなったように感じます。
一昔前はフィネスって流行ったけどInstagramの普及に伴って一匹の質を求める人が年々増えてる気がしますね。

この土俵であれば一般の人でも十分に戦えるので
地方トーナメントで活動する自称プロよりも遥かに一般の釣り人の方が人気になっているケースが多々ある
という事に気付いている方も多いでしょう。

特にSNSは影響力の二極化を生み出し人気がある人の人気はどんどん上がり、人気の無い人はあっという間に忘れ去られるという現象を加速化させました。

どんなに人気だった芸能人もテレビに出なくなった(フィールドで戦えなくなった)時点であっという間に忘れられますよね?あれに近い感じです。

情報の更新速度は上がり続けているのでこの流れは今後も加速するでしょう。

そしてこれは釣りに限った話ではありません。
国内スポーツ市場でもスポーツ支援企業の縮小について議論されています。

その中でも言われているのが
成果の可視化が難しく費用対効果が計りにくい」という点です。
これは実際にメーカー側に立つとめちゃくちゃ共感する部分があります。

それをそのまま放置しておくのはどう考えてもお互いの為にならないので自分なりに少しでも可視化できるよう裏で色々と分析したりしています。
この作業はもはや投資感覚です。笑

そんなこんなで凄く言いづらい話ですが
成果の可視化が難しいお陰でなんとなく関係が続いているといっても過言ではないレベルまで既に達している
と感じるわけです。

つまり万が一それが可視化・数値化されてしまうと人情でしか残す理由がないという結論に辿り着いてしまいます。
#乱暴な言い方しか出来なくてすみません

では、メーカーの人間はテスターに何を求めているのか?
改めてテスターに対して求める役割とやらを考えてみましょう。
#今日はとことん語るよ

これまでテスターと呼ばれる人間に求められた役割としては3つ。

●1つ目は強い影響力を持って製品・サービスを含め企業の宣伝ができること

●2つ目は競技・釣果でインパクトのある結果を出し続けること

●3つ目は釣り具に対する理解度が極めて深く製品開発に携われること

※あくまでも個人的な意見です
 

3は少し特殊で基本的に無くならないとは思いますが今も昔もこれからもかなり限られた割合でしかないと思います。(5%未満くらいかな)
1と2は似て異なるものなので注意が必要です。

そして上記3つの中でも2を役割として求める必要性がSNSの普及と競技の衰退により縮小し、新たな役割として

●コミュニティ(ユーザーとの接点)を形成しその輪を広げる

がそこに当てはまるのではないかと考えています。

これまた1との差別化が曖昧な感じがしますが何となく理解してください、認知と人気の違いみたいなもんです。笑

僕はこれを『教祖力』と呼び、これからの時代『適応力』と同等に表に立つ人間にとって最も求められる能力の中の一つだと感じています。
未だにこれを宗教のように扱い非難する人もいますが絶対に馬鹿にしない方がいいです。

今最前線で活躍しているアングラーやショップの店員さんは大抵この能力を持ち合わせています。

そういった点からみるととにかく強い競技者よりも頻繁にユーザーと直接交流ができるガイド業を営む方やローカル規模でもイベントを開催できる人材はこれからも重宝されるでしょう。

冨本タケルさんのように異次元の強さ(結果)で全てをねじ伏せるようなケースは今後益々特殊なケースとなるでしょう。
#マジでレベチ!

昨今、SNSが普及したせいで画面の中のいいね数に必死になっている人が大半ですがSNS上の発信力なんて計算式で使う数値の一つでしかありません。

僕は他人の発信も含めてよく下の計算式に当てはめて実際に起こった反応を分析しています。
 
釣りの技術・知識×SNS上の発信力×釣果・内容
=市場の反応

 
本当はもう少し複雑な式になるんですが分かりやすく表すとこんな感じでしょうか。
SNS上での発信力』と『釣果・内容』は掛け算方式で影響を与える為、本人の技術・知識以上の反響を引き起こすことが度々あります。
 
それ故に現代の釣り市場において『本質的に釣りが上手い人』はかなり生まれ難く、埋もれやすい環境であるとも言えるでしょう。

そしてこの式に当てはめて考えると「釣りはかなりの腕前だけど市場に全く響いていない地方競技者」と「釣りは競技者に比べて下手なのに全国に響く程の影響力を持った一般人」の違いが分かるかと思います。
 
この両者、もしメーカーが費用対効果を目的としてサポートするのであればどちらを選ぶでしょうか?
古いメーカーほど人情が壁となっている印象ですが、新参メーカーでは古株という存在自体が無いためほとんどが後者を選んでいる印象です。

中々厳しい内容にはなっていますが別に特定の誰かを非難したりしたいわけではありません。

ただ、そろそろ本気でこの問題と向き合って、少しずつでも適応しながら新しい存在価値を見出してもらわないと正直厳しいよねっていうお話です。

この時、釣り具の中でも消耗品(ライン、フック、小物類)は特に一個人の力で市場の売り上げに影響を与えることが難しいカテゴリーです。
だからこそ僕ら凡人はコミュニティ単位で戦うぐらいしか手段がないと思っています。

テクノロジーによる進化にはどうやっても抗えません。
#不可逆ってやつ

数年後「やっぱりスマホより固定電話がいいよね!」って時代が絶対にくるんだ!と言い続けてもそれは流石に厳しいじゃないですか?

それでも衰退する(ローカル)トーナメントを盛り上げることを正解にしたいのであれば現代流の形にリメイクするしかないでしょう。

ぶっちゃけ無理して若い人を取り込もうとしなくても日本の人口のボリュームゾーンは40代後半なんですからそこに焦点を当てて対策を練るのが一番手っ取り早いと思います。

その結果、とことんおじさん達だけが盛り上がれるおじさんのおじさんによるおじさんの為のコミュニティになってもいいじゃないですか。
#おじさんを馬鹿にするな!

もしそうなっても競技自体の魅力は無くならないので若い世代は若い世代なりに新しい形で競技として楽しむ環境を生み出すだけです。

価値観、釣りの楽しみ方、考え方が違って当然の世代が無理に交わろうとするから苦労するんじゃね?って思ったりもします。

ここまで色々言うとグサッと心に刺さった人も少なくないかと思いますがそんな人はきっと今のポジションを守るため、もっと活躍するために新たな存在価値を見出してくれると僕は願っています。

正解はありませんし色々なパターンがあるはずです。

あと若い子も今最前線で活躍する方々の真似事で頑張るのはそろそろ無理があるかと思います。
コピー品はどれだけ精巧に作られてもコピー品です。

次世代のカリスマとして活躍しそうな人材はどのメーカーも喉から手が出るほど欲しいんです。
 
トーク力、容姿、語学、キャラクター性…etc.

表に立って演者として輝くことを望むのであれば釣りの技術以外にも伸ばすべき能力は沢山あるはずです。

個人的には深夜バイト&スティックパン系の貧乏苦労話も聞き飽きました。笑

いい加減、お金とも真剣に向き合ってどんな活動をしてどこでマネタイズすればよりトーナメント活動やプロモーション活動に集中できるサイクルを生み出せるのかを考えましょう。

どうかそこから目を逸らさないでください。

僕自身、ここから目を逸らして先は無いと感じたのでお金や経済については必死で勉強中です。

長くなりましたがこのまま釣りという市場をオワコンにしたくはないからこそ少し厳しい話になりました。

結局、メーカーのご機嫌伺いながら雇われ感をユーザーに感じさせるような活動じゃなくて

あなたはあなたのためにどこまでも貪欲に考え、適応し、輝いてくれよ、そうすれば自然とメーカーにも見返りはあるからさ

ってことが言いたいんだと思います。

 その為に僕ができることがあれば僕も全力で協力します。

狭い業界ですし一緒に盛り上げていきましょう。

 
それでは今回はこの辺で。


でゎでゎ👋

 
 
PS.ちなみに僕が働く会社にバステスターは90名弱いますが個人的主観&人情度外視で考えた場合30名程になら秒で絞れました。笑

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