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『ナイロンラインの立ち位置』人生釣り三昧#18

バス釣りのラインセレクトページがいよいよ完成間近となり同時開催のキャンペーンについても何とか思い通りの内容で進行できそうです。

アジングページよりも市場的な規模と熱量も大きいと思うのでどんな反応が返ってくるか楽しみで仕方ありません。

これについては落ち着いたタイミングで色々書きたいことがあるのでまたアップされた時は見てもらえると嬉しいです。

あ、どうもかずおかです🎣

さて。

今回はタイトルにもある通り『ナイロンライン』がテーマ。
一昔まで釣り糸といえばナイロンラインの独壇場だったのにPEラインとフロロラインの登場以来、年々その勢力を縮めているそんな悲しい糸です。

そんな悲しいイメージが現在も付きまとい、もはや初心者にオススメという立ち位置すら危うくなっていますよね。

ただ、僕的にはバス市場におけるナイロンラインの立ち位置はPEラインとフロロラインが普及したこともありようやくその立ち位置を確立できた糸だとも考えています。

そもそも一昔前は選択肢にナイロンラインしかなかったのに釣り人口は多かったからシェア率や規模も大きくて当然だと思いませんか?

今はPEラインじゃないと有り得ない釣りでもナイロンラインを使っており、それだけでもとんでもないのにそのナイロンってのは一昔前の技術で生まれた物っていうんだから余計に驚きです。
#全てを背負って戦うナイロン
#主人公かよ


さてさて。

そんなナイロンラインですがバスフィッシングという釣りにおいては今でも欠かせない存在だと僕は思っています。

釣り糸屋の人間だからこそそれを書く必要があると思いましたし一人でもその魅力に気付いて糸を使い分けて釣りを楽しむ人が増えれば幸いです。

では、『どんな時に使えばいいの?』というところを今回は掘り下げていきたいと思います。
そもそもラインの基礎知識として各ラインにはそれぞれ特徴があります。

ナイロン:比重1.14 屈折率1.53 吸水性○、柔軟性○、伸び率○、耐摩耗性△、直強力○、結節強力◎

フロロ:比重1.78 屈折率1.42 吸水性×、柔軟性△、伸び率○、耐摩耗性◎、直強力○、結節強力○

PE:比重0.97~1.24 吸水性×、柔軟性◎、伸び率×、耐摩耗性×、直強力◎、結節強力×

エステル:比重1.38 屈折率1.60 吸水性×、柔軟性△、伸び率△、耐摩耗性◎、直強力△、結節強力△

分かりにくい部分もあるかと思いますが大体こんなかんじです。

これをみるとナイロンは

・PEの次に比重が軽く沈みにくい
・唯一吸水する素材(加工法によって大きく差がある)
・柔軟性に優れ急激なショックも吸収しやすい
・伸び率はフロロとほぼ変わらないが初期伸度が高い
・表面自体が柔らかいためフロロに比べて傷が付きやすい(耐摩耗性)
・直強力はフロロ同等だが結節強力はフロロより約15%高い

という特徴があることが分かります。

これらの特徴を改めて並べてみると「この釣りならナイロンでもいいのでは?ナイロンの方が良いのでは?」ということに気付けるのではないでしょうか?

よく言われる点だと『トップウォーターの釣り』ですね。これはPEを用いるケースもありますがナイロンは比重が軽くて柔軟性と衝撃吸収性に優れていることがバイトミス軽減やバラシにくさに繋がることが大きなメリットとして好まれます。


あとは『巻物の釣り』。シングルフックの巻物に使う人はそこまでいませんがクランクベイトやジャークベイトには用いられるケースが多いです。
これはキャストを繰り返す釣りなのでトラブルの少なさや飛距離面でもフロロに優れるので有効であるといえます。勿論、トップウォーター同様バラシにくさにも繋がる点もメリットの一つです。


上記の2点はナイロンラインをあえて使う釣りの筆頭でもありますが僕が特に重要と考えるメリットは『太い号数(16lb以上)の使用感』です。


明確な数値や理論で説明できない『使用感』という曖昧な表現なのはとても申し訳ないのですがナイロン&フロロラインはある程度号数によって使用感の領域みたいなものがあると思っています。

個人的な感覚の話なのですが3~4lb、5~8lb、10~12lb、12~16lb、18~22lbといった具合にその領域の範疇であれば同じような使用感で使えるというものです。
同じフロロでも糸によって若干変わってきますが基本的に柔らかい糸質の方が同じ使用感で使いやすいとは思います。

ただ、しなやかなフロロもナイロンには絶対に及びません。
フロロとナイロンではこの領域1~2段階分くらい使用感に違いを感じるわけです。

そしてこれも個人的な感覚ですがフロロカーボンは16lb以上から素材としてのゴワ付きや使用感の悪さが目立ち始めてくる素材だと感じています。


スピニングリールで使う場合の細糸だと5lbから一気にゴワ付きや繊細さが無くなる感じですかね…、ナイロンなら6lbくらいまで同等の使用感で使える感覚です。

さらに太いフロロはその硬さが故に慣れていないと結びの安定感にも欠けるのがネック。
元々ナイロンに比べて結節強力値が低いのにさらに安定して強度が出せないとなると怖くないですか?

そう言われると確かにとは思いながらもヘビーカバー撃ちやビッグベイトを使うヘビータックルに20lbを巻こうと思ってる時、普段もフロロを使うからフロロの20lbを選んだ経験がある方も多いのではないでしょうか?


その時、フロロの太糸を使い慣れていない人はその使用感の悪さに驚いたと思います。


ところがどっこい!ナイロンラインであれば20lbの太さでもフロロの14~16lb程度の感覚で使える扱い易さがあるわけです。

「太いフロロの使用感が気に入らずに号数を落とすくらいならナイロンに変えてしまえばいいじゃない」というマリーアントワネット的なアレです。

さらにナイロンであれば25lbぐらいまでは普通に使用感としてストレスが少ないです。
フロロの25lbなんて普通のリールで道糸に使うと死にます。笑

元々直強力、結節強力的な面からみてもフロロに比べナイロンは優れていますが耐摩耗性を含めた総合的な強度で考えても16lbフロロより20lbナイロンが強いのは間違いありません。

伸び率に関しても近距離戦(距離10m以内、深さ3m以内)であればほぼ気になることはないと思います。
むしろ瞬間的な負荷が一番かかる近距離戦のフッキングでも衝撃吸収に優れるナイロンはアワセ切れのリスクが少ないといえるでしょう。

間もなくやってくる春という時期は一年で一番釣れるバスが大きく重い時期でもあります。
そしてそのほとんどがオカッパリでも手の届く近くて浅い場所へ訪れるタイミングです。

使うルアーもわざわざ小さく弱くしていく必要性がほぼ無いこのシーズン。
どうせ春なんだから春ならではの魚を狙って釣りたいと考える人も多いはず。

そのタイミングでもしビッグベイト、スイムベイト、スイムジグ、近距離カバー撃ちなどの釣りをメインに考えているのであればナイロンラインの20~25lbを使ってみてはどうでしょうか?

ちなみにフリッピング等の超近距離戦だと巻量も少なくていいので25~30lbでもいけちゃいます。笑


春の終わり際~夏の始まりはトップの釣りも熱くなるので夏ごろまでは普通に選択肢としてアリなのでは?というのが僕の思うナイロンラインの立ち位置です。

そんなこんなで僕自身、今年は改めてナイロンラインと向き合うことを小さな目標としています。

それでは今回はこの辺で。


でゎでゎ👋

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