「大切な人」という言葉を使わずに、それをあらわす文章すごい。
相手の話から垣間見える暮らしの話に没頭しているかんじ。
つまる、つまらないじゃない、この人の話すことならなんだって聞きたい、というかんじ。
「本当のことだけを話してくれるとわかっている人と接する時の不思議な気楽さ」。
他愛もない会話がもつ気楽さだけではなくて(というか他愛もない会話でも気楽にならないときある)、こういう信頼感のある、地に足ついた感じの気楽さをもつ人になりたいな。
聡と山下さんの関係の深まりを感じる文章。
藤沢先生もまた、山下姉妹との出会いで変わったのよね。山下姉妹はなかなかな経験をしているのだけれど、一貫して「可哀想さ」を感じさせないのはこういうところからも。
ここもそうね。
こういう親になりたいな。
こういう場を。
こういうことを感じられる場を。