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PARADEへゆくよ~BUCK-TICK 35th anniverasry(9/23 横浜アリーナ)

2022年9月23日  横浜アリーナで開催された
BUCK-TICK 2022 "THE PARADE" -35th anniversary- FLY SIDEへ。

約3年ぶり、コロナ以降初めての遠征。久しぶりのBUCK-TICKのコンサート。
無事に飛行機飛びますように、無事に開催されますように、と祈るような気持ちで迎えた当日。心配だった雨風は、時々大降りになるものの入場時も終演後もなんとか傘なしでいられる程度というミラクル。ラッキー。

席は決まってるし、焦って並ばなくてもいいか。と行列があらかた捌けたところで入場口へ。ドキドキしていた電子チケットは提示も顔認証もスムーズでさくっと入場。(顔認証はちらっと目視程度。え?って思っちゃった。)

会場内はスモークでうっすら白く靄がかかったよう。
前回の横アリ(CLIMAX TOGETHER )で目を奪われたシャンデリアのような装飾はなく、とてもシンプル。ステージ両脇にはアニバーサリーのロゴ(火の輪くぐりをする虎)。

初日はセンター。列も席もちょうど真ん中あたりの通路側。
前の席とその斜め前の席が空いたおかげで、あっちゃんへの視界良好!
着席後、久しぶりに感じる会場前のざわめきやアニバーサリーのロゴを見ていたら、あぁ本当に来られたんだな。ってしみじみと嬉しくなって目頭が熱くなった。

2018年の「Guernican Moon」以降、延期や中止が続いたこともあって。
何が起きてもがっかりしなくてすむように、好きって気持ちを無意識に抑えてんだよね。抑えすぎて曲も聴けなくなっちゃって、もしかして私バクチク卒業するのかしら、なんて思ってたんだよね。
まぁそれは盛大な勘違いで、実際は数日前から緊張してソワソワ。
会場入りだけでドキドキ。もうすぐ会えるって思ったら途方もなく幸せで、来られたことが嬉しくてうるうる。
なんだよ、私あっちゃんのこと大好きじゃん、BUCK-TICK大好きじゃん。なかなか会えなくて拗ねてただけじゃん。っておかしくなった。

ひとり感慨にふけっていると、照明が消えてSEが流れ出す。
あの曲は…いかん。反射的に涙腺が崩壊する。
好きになって10年の思い出が蘇って、メンバーいないのに涙が止まらない。

衣装は
あっちゃん:黒のジャケットとブラウス、レースの手甲。ロンスカスリットからニーハイと太腿がちらちら。途中で上着を脱いで美しい腕を晒します。オプションはマラボー、シルクハット。
今井さん:蛍光みどりのシャツ、カラフルフリフリのアマビエパンツ。
ヒデさん:黒のベスト(タンクトップ?)で上腕二頭筋と胸筋を見せつける作戦。下は黒と金(銀?)のイシダイパンツ。
アニイ:赤のチェック柄スーツ、009みたいな真っ赤なストール
ユータさん:黒スーツに赤シャツ…だった…気がする
※相変わらずあっちゃん以外の情報が雑。(特にユータさんごめんなさい。)

1曲目は、これまたリズム反射で体が動くICONOCLASM
泣きながらの手振りって結構シュールよね。
魅世物小屋で披露されたセクシーアイコノじゃない、いつものやつ。
久しぶりの手振り。会場の一体感。懐かしくて嬉しくて楽しい。そして気持ちいい。あ、嬉しいけど新バージョンも聴きたかったな、ちょっと残念。って思ったことも白状しておきます。

コンサート始まった!!!って気分が一気に高揚したところでBABEL
そうそう、一気に暗黒魔界に堕とされる感じ♡これぞバクチク♡
みんなが掲げる腕が教祖様(あっちゃん)を称えているようで、一気に妖しい集会じみた雰囲気になるのも好きよ。

唄~月下麗人
なんかもう、ただただあっちゃんにうっとりしちゃって記憶がない。

舞夢マイム
あっちゃん椅子に座る。足を組む。安定の美フトモモ披露。
あーそうか。35周年でもフトモモ出すか。としみじみしたことでした(?)まぁね、見たらどよめくんですけどね、観るんですけどね、若干飽きてき…。正直なところ、できたらそろそろもっと男っぽいあっちゃんを観たいのよぅ。シンプルなスーツとか軍服とかでメイクも控えめな、そっち系のあっちゃんを。ぜひ。そんなお魚もおりますのよ、あっちゃん。ということを一言申し添えておきます。

「いらっしゃいませ。楽しんでいってね。」という敦子ママのセクシーボイスにくすり、ぞくり。
そういえばこの曲コンサートで見るのは初。男女を演じ分けるあっちゃんは水を得た魚。うんうん、いつも楽しそうねぇ。って映像見すぎてて、初見なのにデジャヴかと思ったわ。

そしてこの曲は映像が凝ってた!
赤いランタンが灯された賑やかな夜の中華街。引きの映像からどんどん視界が変化して、まるで自分がその中に入り込んだような気分に。最後はマダムのお店に入っていくという演出なのも面白かった。とても綺麗で楽しかったです。

狂気のデッドヒート
狂気のヒデ曲、キターーー!
あっちゃんのクロール久しぶり!ってニヤニヤしてたら、ヒデさんの「しーーっ!」×ウインクの合わせ技に持っていかれそうになる。
危ない危ない。ヒコ沼に堕ちちゃう。てか英彦、完全に狙ってきてるわね。

禁じられた遊び-ADLUT CHIRDREN-
これ来ると全く思ってなくて、びっくりした曲。
辛くて痛くて悲しくなるけど「解き放たれてその先を生きる」っていう覚悟を感じる、あっちゃんの核をなす大切な曲。少しずつ、少しずつ、歌いながらいろんなものを解放しているのだろうな。と思ったりする。
たくさんの少女が踊ったり、真っ逆さまに落ちていったりする不思議なモノクロ映像。「すべてのアダルトチルドレンたちへ・・・」という最後の一言が、あっちゃんの心からの祈りのようで印象に残っている。

相変わらずの「アレ」のカタマリがのさばる反吐の底の吹き溜まり
ロクスソルスでは水槽に揺蕩うあっちゃんの美しいお顔に変な声が出たこの曲。今回のデジタル処理された顔はなかなかに怖い。そして真っ赤な画面の上をぺたぺたと這い回る手はかなり怖い。ちょっとしたホラーである。怖いんだけど美しくて目が離せない。怖いものみたさとはこれか。
手の平のシルエットだけで、あああっちゃん…って思ってきゅんとする変態。ちなみに両サイドのスクリーンに歌う今井さんがアップで映っていたのだけれど、途中までまったく気がついてなかったっていうね。。。この曲のダウナーでゆらゆらと揺らぐ感じ、今井さんの低い声。とても心地いい。

楽園
黒い(よい)ほっかむりスタイルで両手にティンシャを持つあっちゃん。
モスクやアラベスク模様のような立体的な映像が、荘厳でとにかく美しい。
その中で歌われる人間の愚かさと残酷さがひりひりと胸に痛い。

REVOLVER
周りの人たちが拳を振り上げる中、どうしても一緒に盛り上がれず。
あっちゃんの声がギラギラと光る刃のようで、突きつけられて心が痛くて苦しくて、なんか辛かった。あっちゃんの気迫に圧倒された。

ゲルニカの夜
ツアー時の砂絵とはまた違う、きらきらとした儚い光の美しい映像。
あっちゃん渾身の歌声に身じろぎもできず、固唾を飲み手を握りしめて見入る。叫ぶような悲痛な声と、幼く甘えるような声のギャップが臨場感や感情をさらに際立たせていて胸に迫る。

さよならシェルター
「35周年のベストアルバムに入っている新曲を、初めて皆さんの前で披露します」というような曲紹介で、楽園~ゲルニカの緊迫した流れを、一旦少し和らげての披露。
優しく美しいイメージの曲調からは想像もつかない「誰かが殺しに来るよ」「誰かを殺しに行くよ」という歌詞が強烈。
シェルターに逃げるのか、シェルターから出て行くのか。自分を脅かすものに別れを告げて、安心な場所で生きていく決意なのか。とタイトルからあれこれ考えていましたが、じっくり歌詞を読みたいと思います。

「楽園~さよならシェルター」までの流れは、今の世界情勢や現実を踏まえて避けることのできなかった…というか、彼ら(特にあっちゃん)が無視したくないテーマだったのだろうな、と思いました。
35周年めでたい!楽しい!だけではない、シリアスでヘヴィな世界。
その中でも決して消えることのない儚い光、希望。祈り。彼らが作品を通して伝え続けてきたぶれることのないメッセージがぐいぐいと迫ってきて、光だけじゃなく絶望も闇もすべてを受け容れて進もうとする、彼らのこういう所が大好きなんだ。と思いました。

お祭りだからと妥協や迎合はしない。伝えたいことは伝える。その真摯な姿勢。本当にかっこいい。そしてあっちゃんの表現がまたさらに研ぎ澄まされていて、この人は一体どこまで進化するんだろう、自分を曝け出すんだろう、といい意味で空恐ろしくなりました。そして、その姿を目をそらさずに観ていたい、と。

GO-GO B-T TRAIN
蒸気機関車の煙がステージのあちこちから吹き上がる。照明が明るくなってミラーボールが回り出す。会場が一転、明るい光に包まれる。ジャケ写デザインを元にした映像がカラフルに、鮮やかに、映し出される。
陰陽、明暗の切り替えが本当に見事。あっという間に次の世界に連れていかれる。ジェットコースターみたいなこの刺激がたまらない。
あっちゃんのカワイイ電車ごっこやっと見られた!長いこと乗り損ねていたB-T TRAINやっと乗れた!って嬉しくなった。ヘイヘイヘイも早くみんなで叫べるようになったらいいね。

memento mori
蒸気に変わって、たくさんの真っ赤なかがり火が揺らめく。炎が、火の玉が吹き上がる。アニイのドラムとユータのベースが体に響く。あっちゃんのカチャーシーが久しぶりできゅんとする。
「人生は愛と死」今聞くとまたぐっとくる。そして一度きりの人生、一度きりのコンサート、同じ阿保なら踊らにゃ損損。と思ったりする。
間奏でちょっと暗くなった会場をあっちゃんがライトでゆっくりと照らす。
踊り狂っていた観客の熱が、ふわり。と緩む。みんなが笑顔で優しく手を振る。ここの緩急、会場の空気、すごく好き。

NEW WORLD
会場を照らし、時に切り裂く白い光。自らの闇も、世界に蔓延る闇も、自らの光で切り裂いて行(生)け。と言われているようで、何度聴いてもじんとする。力強くて、優しいあっちゃんの声に背中を押される。
終盤、ギターの二人がダッシュでクロスする姿は何度観ても胸が熱くなる。久しぶりに観られて嬉しかった。今井さんの杖が、お気に入りの小道具なのか実用品なのか、ちょっとハラハラしてたんだけど。少なくともダッシュできるほどには回復されているようで安心しましたよ。

お辞儀をして、手を振りながら去っていくあっちゃん。
あぁ、あっという間に終わっちゃった…。と放心状態で席に着く。
アンコールまでしばし休憩。

***

長くなったので一旦ここでおしまい。
アンコール編に続きます。

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