見出し画像

「異空-IZORA-」初聴き感想。

BUCK-TICKのNewアルバム「異空-IZORA-」ようやく届きました。

今回も美しい

できるだけまっさらな状態で聴きたくて、会報・雑誌・インタビュー動画などは極力スルー。やっと聴けたー!やっと読めるー!

初めて聴いた感想は「どこか懐かしい」でした。
似た曲があるとか、聴いたことあるとか、そういう訳ではないのです。
各曲の振り幅はいつも以上に大きいし、あっちゃんの歌い方もさらに変化に富んでいる。なのに懐かしい。そして、よりBUCK-TICK。さらにBUCK-TICK。ああ、これがBUCK-TICKだよねぇ!って感じ。(意味不明)

「QUANTAMⅠ」
始まる…というわくわく。どきどき。
歌詞(ことば)で世界に誘われるのも好きだけど、音だけでじわじわと引きずり込まれていくのも気持ちいい。

「SCARECROW」
MORTALっぽい(という言い方はどうなんだろう)暗さ。
不穏でダークな感じでアルバムが始まるの好きですよ。ぞくぞくします。

「ワルキューレの騎行」←書くの忘れてた!
あっちゃんの巻き舌が耳に残りました。←そんだけか!
なんかアトムに入ってそうな曲だな、って思いましたよ。

「さよならシェルター」
バイオリンの音色が明るさ、優しさ、広がりを感じさせる仕上がりに。
アレンジ前はシェルターの中からこっそり眺めていた空を、シェルターから出て光の下で見上げているみたい。より抒情的になっていて、未来や未来を夢見ることへの希望みたいなものを感じました。
SCARECROWとの明暗差!

からの妖艶な世界。
「愛のハレム」
これ初聴きで一番好きな曲!←ある意味予想通り
妖しさ、艶めかしさ。大好きなヒデ節と、そこにのるあっちゃんの歌詞、大好物です。コンサートで赤い照明(に違いない)の中、ヴェールを靡かせ妖艶に唄い踊るあっちゃんが楽しみ。

「Campanella」
幼いあっちゃんがお願いしているような、いつもより高い歌声が愛らしくも切ない。あっちゃんが唄う「おとうさん、おかあさん」はなぜこうも胸を締めつけるのか。
カンパネラ=小さな鐘は幼いこどもたち。そして、鳴り響く鐘の音はこどもたちの無垢で真摯な祈り。

「THE FALLING DOWN」
かっこいいー!!!圧強めの今井さんの声、あっちゃんとのツインヴォーカル。クセになるやつ。
堕天とかさかしまとか、気になる単語がちょいちょい。

「太陽とイカロス」
死を歌っているのに、どこかすこんと突き抜けた明るさがある曲。
明るいのに哀しい、悲しいのに光が見える。そんな不思議な曲。
これが結成35年たったバンドの曲!?っていう驚き。
これがヒデさん作曲っていうのも意外。

「Boogie Woogie」
これかっこいい!!!好きー!!!この曲はコンサートで大音量で聴くのが楽しみ。音に声に塗れて身を委ねたい。
それにしても今回はいつにもまして”優しさ”と”激しさ”のふり幅がすごい。

「無限LOOP」
タイトルと歌詞、曲のギャップにやられる。
爽やかなバクチク。明るいバクチク。新鮮。
何度聴いても、このギャップになかなか慣れない(笑)

「野良猫ブルース」
間奏のジャズっぽいピアノ(今井さんのギター?)が渋くていい。
ジャジィなバクチク、好きです。
あっちゃん、にゃあ って唄ってる???

「ヒズミ」
ノスタルジックで懐かしい感じがする曲。
聴いていたら遠野遥先生の「改良」が浮かびました。

「名も無きわたし」
シングルの花鳥風月Ver,ではあっちゃんの声が加工されていて驚いたのですが、アルバムでは加工なし。シングルのOPの鳥の声や水の音も綺麗だったし、この曲美しくて好きだなぁ。コンサートでは美しい自然(花鳥風月)の映像とともに演奏されるのでしょうか。

「QUANTAMⅡ」
モノクロ、ぐるぐる、螺旋。ツアー「No.0」のオープニング・エンディングで流れたSEとつながっている感じ。ここからまた次の世界(作品)にどうつながっていくんだろう…。アルバム出たばかりだけど、そんなことをつい考えてしまいました。

***

今回はいつにもまして、曲ごとの差が大きい。
明るさと暗さ。優しさと激しさ。妖艶と無垢。軽やかさと重厚さ。一曲ごとに世界ががらりと変わる。翻弄される。それがなんとも気持ちよかった。
それぞれに個性的な14曲(異なる空)が作り上げるひとつの世界(空)。
コンサートだとさらに個々の世界観が際立ちそうで、その音と光(闇)の世界に身を委ねるのが今からとても楽しみです。

そして最初にも書いたように「懐かしさ」を強く感じるアルバムでした。
イントロで過去のアルバムのイメージが浮かんだり(聴いていくと全く違うんだけど。)、歌詞に登場する昭和歌謡や名作のタイトルで過去の思い出が甦ったり。自分の中の記憶や感情、イメージを呼び起こす力(?)がいつもより強いのかな。漠然とそんなことも感じました。
戦争をテーマにした曲が多いこともあって「No.0」と重なる部分もあるのだけれど、さらに物語っぽさが強くなっている感じ。

新しくて懐かしい。最新が最高。
変化し続けるのに、そこには変わらない確かなものもある。
そんなバクチクの世界がやっぱり大好き。
これから歌詞読み込んで、聴き込んで、どっぷり「異空」の世界に入り込んで。印象がどう変わっていくかも楽しみです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?