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PARADEはゆく・BUCK-TICK35th anniversary(9/24横浜アリーナ)

2022.9.24
BUCK-TICK 2022 35th anniversary "THE PARADE" HIGH SIDE(横浜アリーナ)※曲名後の★は9/23と同じ曲につけています。

開演前に会いたかったお魚さんと再会。
懐かしい大好きな顔にほっとして、久しぶりのばくちく(主にあっちゃん)話に花が咲く。
開演前のこの時間も遠征の一部。BUCK-TICKに会えるのと同じくらい、会えるのが楽しみ。会えなくて寂しかったんだよー。会えてうれしかったよー。バクチクのおかげで出会えた人たち。こんなに大切な存在になるなんて10年前には思ってもいなかった。

入場時、初日にはなかったモニターを使っての顔認証が。
なんで初日はなかったのか。謎である。

2日目の席はアリーナCブロック。
ステージを左斜め後ろから見渡す感じの席でした。
緊張感も和らいで、ちょっと余裕???


SE★
エリーゼのために

今回は欠席の仲良しのお魚さんが大好きな曲きた!
わーーー!Mさん、エリーゼだよぅ!!!と心で叫びながら…あっちゃんしか見てない。←安定の視野狭窄

衣装
あっちゃん:黒地に赤の模様がはいったジャケット、着物のような合わせ襟(赤い縁取り)の丈の短い黒ブラウス(?)、黒パンツ、ニーハイ
今井さん:紫ラメっぽい長袖シャツ、ヒョウ柄パンツ(動くたびに生地の間から赤がちらちら)。
ヒデ:黒ベスト、黒パンツ
アニイ:白スーツ
ユータ:黒×ラメっぽい(?)ジャケット、パンツ

BABEL★
バベルの塔のような建造物が聳え立つ映像。煽るような目線、積み重なっていく様が生きているようで、死にゆくようで。歴史の重みのようなものが垣間見えて圧巻。そして安定の、教祖様の美しさにひれ伏す信者たち。
この暗黒世界であっちゃんが歌う無常、人の愚かしさ。怒りと悲しみ、孤独。その中に堕ち続けていたい、分かち合いたい、とこいねがうほどに夢中です。

Tighe Rope
ゆらゆらと揺れながら、綱渡りをするように歩くあっちゃん。
空を舞う美しい指先。精神異常、堕ちてゆく、死の匂い、そんな不穏の中に安心感や温かさを感じる不思議な曲。水(羊水)に包まれているような不思議な揺らぎが心地いい。

見えないものを見ようとする誤解 全て誤解だ
あっちゃんが長い手袋をしていた気がするのは「夢見る宇宙」を見過ぎて現実と記憶が混ざっているのだろうか・・・。

MOOLIGHT ESCAPE
思いっきりダークな曲の後に、優しくて伸びやかな歌声。このギャップにやられる。前日の「禁じられた遊び」と同じく、アダルトチルドレン(傷ついた子供たち)に優しく逃げることを促す祈りの唄。月明かりに導かれて夜の森を逃げていくような映像も美しい。

ダンス天国
賑やかに虹色に染まるスクリーン。眩しい光の渦。たぶんミラーボールも。
いきなりのお祭り感。はっちゃけるヒデ曲。たのしい。あっちゃんのかわいいモンキーダンス。コーラス彦がセクシーでした。←辛うじて見た

BOY septem peccata mortlia
あっちゃん椅子に座る。裾をまくり上げる。じたばたする。四つん這い、カメラ目線でステージ上を這い回る。ケダモノな駄々っ子あっちゃん降臨。
囁くような「もっと欲しい」、噛みつくような「ケダモノだもん」。久しぶりのBOYはやっぱり破壊力抜群。理性が吹っ飛ぶ。

相変わらずの「アレ」がのさばる反吐の底の吹き溜まり★
モノクロデジタルあっちゃん、這い回る手。
相変わらずのホラーがのさばる赤いスクリーンの上、嫌いじゃない。
今井さんの抑揚のない念仏のような歌声(褒めている)が、映像と相まって現実感を失わせる。

楽園★
数列前のお嬢さん二人が、イントロで頭がもげそうな勢いでヘドバンし始めてちょっとビビる。この曲って昔はそういうノリだったのかしら???
ラストで響くティンシャの音が、曲終わりの静けさと次の曲の激しさを際立出せる。同じ建造物の映像でもBABELとは異なる重厚感と美しさ。様式美。

REOLVER★
突き刺す、ぶち込む、撃て。
この言葉を今あっちゃんがどんな気持ちで叫び歌っているのだろう、と思うと胸が苦しくなった。たとえそれが”あの子の願い”や”祈り”だと言っていても。ラストの「大丈夫、愛している」の優しい声が救い。

ゲルニカの夜★
正面スクリーンには夜の遊園地、星空。メンバーの姿は映らず(こういう演出の曲が今回は結構多かった)。メンバーが移り変わるモノクロの背景に溶け込んでしまったようで、目の前に実在するはずなのに消えてしまった、みたいな心許ない感覚に。

一夜明けて、さらに迫力を増していたこの3曲。
びりびりと響く声と音、身じろぎもできなかった。
あっちゃんの叫ぶような歌声に込められた祈りは、本当に胸を突き刺す。

さよならシェルター★
包み込むような優しい声が涙を誘う。ヒデ曲は涙腺を刺激する。
人の殺し合いを生む狂気と慈しみ合う気持ち。
すべての人が持つ相反する気持ちが、静かで美しい曲の中で共存している。殺しに行くのも、殺しに来るのも、突き詰めれば大切な人を守るためだったりする。そんな矛盾を思って切なくなる。

Go-Go B-T TRAIN★
…としんみりしたところで会場が蒸気と光に満ちる。
悲しく辛いこともあるけれど、それでもともに愛を燃やして生きていくのだ。夢は何処までも続くのだ。と言われているようで笑顔になる。

ROMANCE
一転、赤い焔がゆらめく。
memento moriだとばかり思い込んでいたらROMANCEきた!
あ、そうか。舞夢なかったからここで腿出してくんのか。と妙な納得。
それにしても、すっかりROMANCE=腿の認識なんだけど、これってどうなのかしらねぇ。

New World★
希望、勇気、未来。未来は自ら切り拓くもの。
そんな勇気を奮い立たせてくれる曲。
ああ、もうすぐ終わってしまう。という一抹の寂しさは否めず。
だからこそ全身で彼らの音を受け止めよう。と懸命に手を伸ばす。
会場中を縦横無尽に駆け巡る光がとても美しかった。

En.1
Angelic Conversation
聖堂と化した会場に降り注ぐ光。まるで無数の天使が降りてきているよう。
私がバクチクにのめりこんだ一つの要素が「天使と悪魔」。
久しぶりのコンサートで聴くこの曲に涙が止まらず、マスクの下で嗚咽をこらえるのに必死。一瞬度肝を抜かれたあっちゃんの奇抜なお衣装、でもそれどころじゃなかったわ・・・。
あっちゃんが両手を囀るようにお話させる仕草が好き。

惡の華★
HEAVEN
コンサート前に聴きたい曲のひとつとして挙げていたもの。
まさかこの流れで聴けるなんて。この3曲は涙でほぼ何も見えていない。

光と闇。白と黒。善と悪。
どちらか片方では成り立たず、どちらもあるから世界は愛おしく美しい。
どちらも美しく、儚く、力強い。
そんな彼らが歌い続けてきたこと、自分自身がもがきながらも信じてきたこと。そして「これから先こう在りたい」という理想が、象徴的に凝縮された3曲だった。BUCK-TICKに、あっちゃんに、救われ励まされ続けてきたこの10年。いろんなことがあったけれど、何一つ無駄ではなかった。ここからまた新たに始まって、続いていくんだ。彼らと一緒に生きていくんだ。出会えてよかった。そんな感謝と喜びで胸がいっぱいになった。


En.2
忘却

忘れ去られてゆけばいい 今日の虹のように
何もない ある晴れた日 かけがえのない日々
誰も 通り過ぎてゆく

「忘却」作詞・櫻井敦司、作曲・今井寿

何気ない日々のかけがえのなさ、当たり前だったことの尊さを強く感じたこの3年。ふたたびコンサートに来られるありがたさを感じた2日間。
悲しみや過去にしがみつくことなく、風のように虹のように軽やかに美しく生きていきたい。あっちゃんの声に包まれてそんなことを思っていた。
ラスト、ファルセットでのコーラスが美しかった。

夢見る宇宙★
鼓動

「生きていたいと思う 愛されているなら
 ごめんなさい ありがとう」
「この世に生ける すべての鼓動 
 儚いだけど輝いて」

鼓動(作詞・櫻井敦司)

2019年のDIQごろから、がらりと印象が変わった鼓動。
自分の贖罪から赦しへ。そして今回は、他者への祈りへ。そんな風に変化しているようで胸がいっぱいになった。

MC、その他。
「明日から、アニイとユータは…ツアーのリハーサルに入ってもらいます。
今井さんとヒデは…作曲を作っていただきます。私は…寝ます!」
という容赦ない社長命令が飛んだMC。
アニイの大きな笑い声が響いて、観客も笑って、会場がほっこりしました。

アニイソロの後、「アニイはこの前還暦を迎えたんですよ…」とあっちゃんおもむろに紹介。
「還暦になると体が重いんすよ」というアニイに「…明日からリハーサルです」と追い打ちをかける社長。容赦ないな、でもそこがかわいいな、おい。
アニイとあっちゃんの仲良し2ショットは和みます。

他に「地方…というとあれですが、皆さんの街にもパレードが行きます。」というようなことも。

退場時「ありがとう、最高でした!」と今井さん。
前日も何か仰っていたらしいのですがギターの音で全く聞こえず。
2日目ばっちり聴こえました!

アンコールでのあっちゃんの衣装
レース編みっぽい長めのカーディガン、ツアーT、短パン、ニーハイ。
カーディガンのおかげで腿が隠れていて、少し安心しました。

両日ともヒデさんのツアーTの襟繰りが広くなっていて、まぁなんだかやらしさ自然体だわ。と思ったことでした。

***

とにかく楽しい二日間でした。
夢のようだった。あっという間に終わってしまった。

そして35周年のPARADEは彼らにとって通過点のひとつに過ぎないのだな。と改めて感じました。過去の栄光に奢るでも、過去を懐かしむでもなく。変にお祭り騒ぎするのでもなく。アレンジを変え、新たな手法でステージを彩り、過去と現在を融合させて未来へとつなぐ。過去を癒し、今に立って、未来を照らす。そんな時間だった気がする。

久しぶりに生の彼らの音に触れて、あの空間の空気を感じたことで、ずっと縮こまっていた心がほぐれて、呼吸が楽になった。
笑って、遊んで、楽しんで、好きなものを好きと言っていいんだ。と許されたような気持ちになった。

***

取り急ぎ、思いつくままに覚書。
取り留めない長文、読んでくださった方ありがとうございます。

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