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【No.21】フィリピン留学ってこんな感じ

1週間・1日のスケジュール

フィリピンの語学学校の一般的なスケジュールは、1週間コースであろうと3カ月コースであろうと、月曜日が入学日で金曜日が卒業日。前日の日曜に到着して、金曜の夜か土曜日には学生寮を出て、そのまま空港に向かうか、どこかで観光をしてから帰国、または別の国へと旅立っていく。

初日の午前中は、授業の進め方や学生寮での生活などについて簡単なオリエンテーションを受け、英語のレベルチェックのためのテストを受ける。午後は、学校周辺の散策をしつつ、ショッピングモールやATMなどの場所をガイドしてもらう。

本格的な授業が始まるのは火曜日から。

1日のスケジュールは学校ごとに微妙に異なるが、私が留学したCNE1の場合、朝は7時から朝食。8時には午前中の授業がスタート。選択したコースによって授業時間は異なるが、午前4時間、午後4時間、1日最大8時間、マンツーマンの授業を受ける(マンツーマン6時間、グループレッスン2時間、というプランも可能)。夕方6時から夕食。その後は、他にすることもないので、自室で自習…。まさに勉強漬けの毎日。

マンツーマン授業を体験

受講するコースは、初日のレベルチェックテストの結果を見て、カウンセラーと相談しながら決める。コースは、スピーキング、文法、TOEICスコアアップ、ビジネス英語、発音矯正などの中から自由に組み合わせられるが、私はとにかく話せるようになりたいので、8時間の授業を全て、スピーキングのコースにした。

これは、後からある英語教育者から聞いた話なのだが、「多くの人は、会話力を伸ばしたいから、と、会話のコースばかり選びたがるが、会話力をつけるためには、文法も英作文もやらないと正しく話せるようにならない」とのこと。急がばまわれということか。後にその通りだと実感するのだが、しかし、このときは目先の“会話力”に目がくらんでしまった。

ともあれ、先生と1対1、オールイングリッシュ状態で授業はスタート。

一応教科書はあるが、淡々と問題をこなすのではなく、先生とのフリートークも交えながら、とにかく会話をする。

が、すぐに壁にぶち当たる。

こんな簡単なことも言えないのか、というふがいなさ。
こんなことを1週間続けたくらいではぺらぺらにはならないだろう、という焦り。

ショックだったのは、自分がいかに適当な英語をしゃべっていたかを思い知らされたこと。He have~(正しくはHe has~)とか、They was~(正しくはThey were~)とか、あまりにも初歩的なミスを連発してしまい、それをいちいち指摘されるものだから、すっかり自信喪失。冷静に考えたら絶対間違えないと思うけど、とっさにしゃべらなければと思うと案外正しい英語が出てこないのだ。

ちゃんとしたセンテンスで話そうと、考え考え話していたら、
「欧米人は、impatient(せっかち)だから、そのスピードで話していたら怒りだすか、どっかへ行っちゃうよ」と言われる始末。

1週間しかないのにこんな初歩的なことばかりするわけ? この先どうなるの? これだったらオンライン英会話で充分だったんじゃん? と暗澹たる気持ちになってしまったが、同時に、弾丸だからといって急にビュッと英語力があがるわけではなく、地道にこつこつやるしかないんだな、と実感。
There is no royal road to learning.(学問に王道なし)だ…。

型を使えば、なんだか上手に話せる気がする!

会話力を伸ばすのは簡単ではないとわかったけれど、「なんだか上手になった」ように見せるためのコツはある。

それは型を使うこと。

たとえば、英語の会話には「PREP」と呼ばれるパターンがある。
PREPとは、
P=Point
R=Reason
E=Example
P=Point
のこと。
つまり、相手から何かを聞かれたら、Yes Noだけでなく、まず結論(Point)を言い、次に理由(Reason)を言い、例を挙げ(Example)、また結論(Point)で閉める。

この型で話せると、内容は大したことなくても、すばらしい意見だと言われるし、おそらくスピーキングテストでもポイントが高い。また、この型に沿ってしゃべるようにしたほうが、自分も考えを整理しやすい気がする。

最初は、相手から質問されると、質問を理解することだけで精一杯。「Yes.」と言ったあとに、間髪入れずに「Why?」と聞かれてひるんだものだが、最初からそのつもりで心の準備をしておくことを学んだ。

とっさに答えに詰まったときに、時間稼ぎに使える便利なフレーズも聞いた。
What you are saying is correct. However I have another opinion.(あなたの言うことは正しいけど、私は違う意見なんです)
こう言っている間に、自分の意見をまとめられる。

あるトピックに対して、反対、賛成、と言うときには、全面的に賛成(I  entirely agree with you)、部分的には賛成(Partly agree)、あなたの言うことは正しいと思うけど、私は違う考えを持っているの(I think you are right but I have another opinion)、などいろいろな型がある。それを使って言うと、論理的な感じがして、相手も「何なの?聞こうじゃないの」と姿勢を正すそぶりを見せる。

あと、相手の意見に反対のときは、「I am afraid I can't agree with you.(わるいけど賛成できないわ)」という婉曲な表現も覚えておくといい。

意見を言うときに、だらだらと言うのではなく、あえて3つくらいにポイントを絞るのも、「お、できるな」と思わせるコツかもしれない。

たとえば、「There are three reasons for approving this opinion.(この意見に賛成する理由が3つある)」と言ってから、一つは~~(First)、次に~~(And then)、最後に~~(Finally)と話をつなげる。3つなくても無理矢理3つにしてしまう。日本語でスピーチするときも使える手だと思う。

(つづく)

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