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トートタロット 大アルカナ15番「The Devil 悪魔」

さて、今日も何か書こうとノートを開きました。そしてひらめいたのは、トートタロットの大アルカナから1枚選んで、そのカードと向き合ってみようということでした。

デッキをシャッフルして一番上のカードをめくると大アルカナの15番、「The Devil 悪魔」が出てきました。

まじまじとカードを眺めると、そこにあるのは紛れもない男根です。金玉もついていて、ペニスは天高くそびえ立っていて、上の方は見えません。

トートの書を見ると、この山羊はバフォメットではなく、牧神パーンであると書かれています。

そして上に伸びる男根は生命の樹とも書かれています。

山羊の前にあるワンドは地面に突き刺さっていて、地中深くに到達しているように感じました。

そして牧神パーンは三ツ目です。第三の目を持っているので、彼の存在位置は無限遠点であると思われます。それはアイオーンに出る位置ですから、彼はそこに至るための秘密を知っている存在だと思います。

汝の意志するところを行なえ。
これこそが〈法〉のすべてとならん。

と、法の書の中に書かれていますが、このカードの本意は、

「汝の欲求を吟味し、意志することを為し、そして具現化せよ」と続くのでしょう。

このカードが火山のように見えてきました。〈意志〉は夢の中で育まれ、やがて火山が噴火するように、泉からこんこんと水が噴き上がってくるように、しかるべき形で放出されなければなりません。

牧神パーンはきっと、タイミングが来て、さぁ、吹き出そうという衝動に駆られたときに、バルブを開けて、夢の中で育まれた〈意志〉を外に放出することをサポートしてくれているのだと思います。

起こるべきことは起こらないといけません。すべての起こることは必然であり、起こらせるべしということを牧神パーンは伝えているように感じます。

そういう意味では、これも四角形に囲い込まれた三角形だということですね。なんだか、毎回のようにこれが出てきてしまいますが、それが人間にとっての本質的な課題だからなのだと思います。制限を突破せよ。枠を超えよ。です。


ヌーソロジーなら、点球を脱出せよ。そのためにまず無限遠点を発見するべしというでしょう。

スリーンワンならば、権威を取り戻し、四角形を突き抜けた三角形となれというでしょう。

バリ舞踏であるならば、それがTaksuだというでしょう。

仙道であれば、大周天であり、陽神を創るという段階に至ることだと思います。


しかしながら、百里の道も一歩から。ひとつずつやっていけば良いのだと思います。

このカードを見たときには、自分の欲求を意識し、〈意志〉はどこにあるのか、どのような〈意志〉であるのかを考え、その〈意志〉をどうのように具現化していくのか、考え、準備をして、実行することが魔術の意味であると思います。

意志に従って、変化を起こすということが、《魔術》の定義であり、そのために、種類、程度ともに適切な〈力〉を、適切な方法で、適切な媒介を通して、適切な対象に充当することによってもたらせるというのが、《基礎要件》とされています。

人の本質は《意志》にあるのかも知れません。そのためにも、地中深くワンドは突き刺っています。最も深いところに届いているからこそ、上にもほとばしることができるのだと思います。

そう、これはウロボロスの蛇でもあるということですね。メビウスの輪を完成させるためには、《意志》を行なわねばなりません。その先にウロボロスの蛇が完成し、そこにアイオンが見えてくるはずです。



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