パーソナルカラーに関係する色彩調和論と垢抜け論(持論)
色彩の歴史は紀元前にまで遡ります。
古代ギリシャの哲学者、プラトンやアリストテレスが色彩論を残しています。
おそらく人類で最初の色彩論ですが、その後の色彩文化にも様々な影響を与えてきました。
色の正体(光)を解明して近代の色彩学の礎となったのが、りんごが木から落ちるのを見て【万有引力の法則】を発見した、あのニュートンです。
アイザック・ニュートン 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
彼は物理学者なので力学の研究では特に有名ですが、色彩の世界でも欠かすことのできない重要人物です。
ニュートンはスペクトル(虹の7色)を発見し、そもそもの色が異なると光の屈折率も違うということを説きました。
これは、【色はなぜ見えるのか?】というテーマで、また詳しく綴りたいと思います。
では、今回のテーマのパーソナルカラーと関係の深い色彩調和論を4つまとめます。
1・ルードの【ナチュラルハーモニー】
『草木の葉の緑は、光の当たった部分は黄み寄りの緑に、日の当たらない暗い部分は青みの緑に見える。』
これが色相と明度の自然連鎖というもので、明るい色を黄み寄りに、暗い色を青み寄りに配色すると、人間にとって自然になじむハーモニー(調和)となる、
という自然界の色の見え方と結びつきについて説いています。
パーソナルカラーでは、ベースタイプをイエローベースとブルーベースに分類します。
イエローベースの色は日光に当たった葉の色、ブルーベースは日陰の葉の色に通じます。
イエローベースの色をお顔の近くに当てると、顔色は色味が強くなります。
ブルーベースの色は顔色の色味を抜き白く見せます。
2・ドアの【アンダートーンの共通性】
ペンキ塗りのアルバイトをしていた彼は、看板の色をバラつきなく綺麗に仕上げるために、1色を他の1色に少し混ぜると、2つの差が減少し、調和することに気がつきました。
『黄みを含む色同士・青味を含む色同士は調和する』ことを基に、配色の鍵となる2つのアンダートーン 「ブルーアンダートーン」と「イエローアンダートーン」のカラーキープログラムを構築した人です。
ドアのカラーキープログラムは、類似性の原理によって調和するとされています。
後に、これらの考えを応用し、人を対象としたカラーコンサルティングを行う現在のパーソナルカラーの誕生に繋がっています。
「ブルーアンダートーン」つまりブルーベースの人は、ブルーベースの配色で調和し、垢抜ける。
「イエローアンダートーン」つまりイエローベースの人は、イエローベースの配色で調和し、垢抜けます。
3・ビレンの【暖色と寒色】
ビレンはそれぞれの色を暖色系と寒色系に分類する方法を提案しました。
赤は暖色、青は寒色という色相の区切りでは無く、それぞれの色相の中に暖色と寒色があるとする分類法です。
暖色をウォームシェード、寒色をクールシェードとし、それぞれのグループ内でまとめた配色は調和するとしました。
パーソナルカラーの色分類は基本的にイエローベースが暖色系、ブルーベースが寒色系の色で構成されています。
これらはビレンの暖色系と寒色系の分類にほぼ当てはまります。
4・イッテンの【色彩論】
スイスの画家で美術教師でもあった彼は、色彩調和について、生徒がそれぞれ独自の概念を持っていることに気付きました。
『調和のとれた色は、肌・瞳・髪の色に調和する色であり、さらに快適な色は、誰でも馴染んでいる四季の色に重ねることができる』
『自然界の四季の中に色彩の源があり、調和があり、その意味するものを、観察すべきである』
現在のパーソナルカラーの四季分類法(4シーズン分類)の原点になったと言われています。
そしてこうも言っています。
『色彩調和の概念は、主観的領域から客観的領域に移行すべきである』
と、色彩調和には客観性が必要であることを説いています。
色彩調和論からみる垢抜け論(持論)
私を含め、カラーリストと呼ばれる人達はこれら先人の色彩理論を利用し、または応用しお仕事をしています。
パーソナルカラーは単なるイメージ分類ではありません。
『似合う』には理論的な理由、裏付けがあります。
垢抜けとは、その理論に基づき、方向性を組み立てること。
垢抜けとは、流行を追うことではなく、まず自分らしさを知るところから始まります。
パーソナルカラーを知ると、自分らしさが見えてきます。
その自分らしさに沿って、みだしなみを整え、武器(アイテム)を揃え、自分自身を演出する。
これが垢抜けの基本なのかな?と思います。
『置かれた場所で咲きなさい』というベストセラーになった本がありますが、その言葉はパーソナルカラーにも通じます。
置かれた場所とはつまりご自身のベースタイプやシーズンです。
人には必ず、ご自身のベースタイプやシーズンに最適なメイクやファッション、アイテムがあります。
好きな色と似合う色が違うこともありますし、実際に私自身もそうです。
でも置かれた場所で咲くことが垢抜けに繋がる、なにより大切なことだなと日々感じております。
その置かれた場所で、美しく、自分らしく、日常を丁寧に生きたいですね。
この世界は奥が深く本当に楽しいです。
angelicaflora kyoko
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