Nyx.
「なんか死んじゃいたいよ」
嫌に戯けた顔で笑って鼻を啜っていた
鈍色の夕方 下品な広告と甲高い声の女学生
全部嘘だったら良いのにって思っている
線の細い指を遊ばせながら不安そうに佇む君を
捉えた気がして居た 君の安心に成りたかった
いつだって急行電車の様な永遠が怖かった
駄目な所だって 愛おしいねって祈ってあげる
そうしたらもう夜はきっと、猫を抱く様に君に触る
手垢の付いた神様よ でも居ないとダメでしょう?
穏やかに丁寧に 君を殺す日々は歪む
いつだって君を削っていく様な優しさは下手だって
怒れば良かったんだ
愚直に朝が君の心の臓を怯えさすのなら
私、君を連れて逃げる 何処迄も、何処迄も。
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