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悪魔の牡猫

日本では「ZOPF」(千葉県・松戸市)オーナーシェフの伊原靖友さんが唯一、つくる資格を許されているという「ダイフェカーター」。悪魔の牡猫(オスねこ)というおどろおどろしい名前の飾りパンです。ヨーロッパに400年前から伝わるクリスマスの飾りパンながら、その名前の由来もレシピも長く不明だったものを、パン文化史の研究者である舟田詠子さんが突き止めたそうです。「本来は1本が2kgもある大きなパンで、表面は黒光りし、得体の知らない絵柄がきりこまれていた」ダイフェカーターは、本物の猫を生贄にした故事に由来する飾りパン。現代のZOPF版も、猫の骨をかたどって両端はくるりと巻かれています。

現代的な目線からは猟奇的な形状ながら、食べてみるとレモンが爽やかに香る菓子パンの生地で、素朴な味わい。もともと飾ってから食べるものであるため、食感は密で柔らかくはありませんが、薄切りにしてミルクティーなどといただきたいものです。400年の歴史を思い浮かべながら。


クリスマス限定商品で、大 35cm1620円、小 20cm972円
zopf.jp

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