歌い手天月がVtuberになる違和感と憤り「正直、お前何しに来たんだ」という感想しか出ない。

アーカイブはこちらからどうぞ。→https://www.youtube.com/watch?v=zv0b_vM3ebA

天月を知らない人に向けて簡単に、彼のプロフィールを解説するが、彼はニコ生黎明から全盛までの間、主に歌ってみた動画で活躍した人だ。歌い手()程度に思ってた中でまちがいなく上手いと感じさせてくれる歌だった。FPSの腕前も相当なもので、プロゲーマーのSUMOMOさんや同じく歌い手のそらるさんとAPEXをしている配信も何度か見たことがある。APEXの腕前でもプレデターに到達し、パスファインダーのキャラコンには本当に尊敬してる。多くの観客を集めるライブも何度か実施し、ニコ生歌い手界隈では知らない人はいないだろうというくらいの有名人だ。もちろん自身の顔出しで活動するタイプの人で、どちらかというと、YouTuberのうち、配信も可能なタイプと表現すると伝わりやすいのではないかと思う。

まず最初に書いておきたいのは、天月のことは尊敬しているということだ。しかし、尊敬しているからこそ、何しに来たの感が拭えない。

かいつまんで説明すると、昨日の夜間に「【重大発表生放送！！】遂に天月が...！？！？！？」と題してLive2Dでの配信をした。つまり、自身をVtuber化するという発表だったようだ。突然に私のYouTubeのおすすめ欄に表示されたわけだが、しかし配信の内容を見る前からすでに違和感と拒否感で私の中は埋め尽くされていた。そのうえで配信を見ての感想を書く。（なお、本記事とは全く関係ないが個人的には、SUMOMOも微妙だとは思っているが、こちらは本人がそもそも顔出ししたくないから、やりたくないからVをやっていると言っているし、どう見ても自画像ではないし、本人はストリーマーとしてやっていきたいとも本音を吐露しているので、私の中ではグレーとしている。）

ひと言で表現すると、「天月お前、何しに来たの・・・？」ということに尽きる。
曰く、天月本人はVとして活動することはあくまでもオタクとしての活動の一環とのことだった。今後もライブ活動など歌を中心にしたこれまでの活動と何も変わりはないことも配信の中で明言していた。しかし、この配信ではスパチャによる収益はしっかりと受け取っていた。つまり、金を受け取る以上はプロとして活動すると認知されたとしても文句は言えない。
本人曰く、元はイラストを描いてもらって活動していたから親和性はあるというようなことを言っていたが、本人の自画像で活動することとある程度のレベルでの特定のRPを要求されるVtuberは根本的に意味合いが違う。
Vtuberに元ニコ生主が多いとはいえ、ほとんどは顔を出していない。というよりも出している人など見たことも聞いたこともない。
客観的に見て、30近いおっさんが歌手として大成できなくて、プロゲーマーにも歌手にもなれず、Vにすり寄って来たようにしか見えない。
彼の創ったVtuberとやらは、確かに見た目だけはVtuberに見えなくもない。しかし、彼が既存のVtuberたちと関わるようなことがあれば、まちがいなく根本的にVtuberの意味合いが変わるだろうし、V界隈のファンも、気持ちが冷めてしまう人も増えるのではないだろうか。
彼にとっては、あくまでも絵が動いてて絵と自分を切り離して考えているようだった。先述のイラストで活動していたことや自分が声優として活動もしていることから、Vtuberになることも特に抵抗はないようなことを話していたことからもそれはそうなんだろうと思う。

極端な話だが、天月はVtuberに対する認識を、あの忌まわしきゲーム部事件の運営と同様の認識しか持ち合わせていないように見えた。

だが、大多数のVtuberの配信を視聴する人にとっては、ゲーム部事件が炎上した件からしても、裏の事情を理解しつつも、そこに彼ら彼女らがVtuberとして、”生きて”いるからこそ、応援しているという人も多いのではないだろうか。
つまり、VtuberはVtuberであり、中の人などいないということである。
自由の利かない2Dの身体から、Vtuberが3Dを手に入れたときの盛り上がりは、彼らがそこで生きていることを意味しているのではないだろうか。自分の一番に大好きな人が、さらなる自由を手に入れるわけだ。それを間近で応援し続けることができる。そりゃ嬉しかろうよ。

Vtuberとして活動する人たちは、その大部分は元から顔出しをせずに、しかし配信でなんとか食べていきたいと思った人たちが、自分の過去の実績をなかったことにしてまで活動を開始した人たちが多い。
相応の覚悟を持ってプロを目指した人たちに、「いやー、これまでの顔出し活動も続けるんですけどねーｗVtuberも（儲かってるっぽいんで）オタ活（趣味）の延長として始めちゃいましたーｗでも、スパチャはオンにしてプロ同様に金はいただきますよーｗ」と言われてみたところで、「結局お前何がしたいの」としかならないし、不快感しかない。普通に失礼すぎるだろう。（残念ながら本人は金と数字が入って来るからということで、ほぼ気にも留めないのだろう。）

これが、20歳そこそこの青年ならまだそれでもぎりぎり認める余地はあった。しかし彼は、来年30歳を迎えるおっさんでしかない。ほんと何がしたいのレベルの話になる。
百歩譲って、これまでの自分を捨てて、完全にV一本でがんばるということなら、胸中複雑ではありつつも、何も言うことはなかっただろう。
しかし、彼はこれまでの活動に加えて、自称Vtuberとしても活動するという。つまり、全ての良いとこ取りだけをやろうとしているわけだ。
こんな中途半端なことをすることは、全てのVtuber関係者に対して失礼極まりないことが、アラサーのおっさんにもなって分からなかったのだろうか。
たかが3年ほどとはいえ、V界には黎明期から必死に業界を盛り上げてきた人たちがいる。そこにただ乗りしようとしているようにしか見えない。だから非常に憤慨している。V界のファンも、あまり快く思っていない人も多くいるのではないだろうか。

Vtuberは魂と肉体は不可分のものとして、有機物を応援するVtuberファンと、無機物に声を載せているだけという認識の自称Vtuber天月は、決して相容れるものではないように思う。
ネタにしつつも、決して裏の事情に触れないように気を付け続けている、Vtuber自身とそれを応援するファンに対して、非常に失礼なことをやっていることを自覚すべきだろう。

天月お前、何やってんの？いったい・・・何がしたいの？

正直、不破湊の比じゃないくらいのレベルで憤りを感じる。（あれはあれでかなりキテいたが・・・）

天月は結局のところは、UtuberにもVtuberにも、もちろん歌手にも声優にも、プロゲーマーにもなれなかった。所詮は歌い手()と呼ばれるのは、いずれにも本気になれない、彼のこうした勝ち馬に乗ろうとする姿勢に対しての批判を、そのまま言葉で表現しただけなのだろうことがよくわかる決定だと感じた。

天月を、絶対にVtuberに関わらせてはいけない。