降りる

心の底をのぞいてみて。何かが見えるはず。すぐには見えなくてもいい。徐々に合わせて行って降りていくと何かが浮かぶようになるから、少々時間がかかるかも。なぜなら何も見えないから。何も見えないという状態だから。でもそれはここ数日ずっとで、結構時間をかけないといけない。

実家に帰っている。テレビを見ていたけれど、それは金曜ロードショーで、もっと続きがあったけど、観たかったけど、観るのをやめた。降りるのに時間がかかりそうだったから。引っ張られるのを振り切った。降りるのが生活の中心になってしもうてるから。何もなくても降りたら何かあるのが楽しいから。何もなくても、何もないとわかるのが人生の確実な道だから。もうこれの他に何もしたくないから。ゲームはしたいからしているのではない。強い力に引っ張られてしまうからしているだけ。したいからしてることはもう降りることしかない。漫画を読むのも本を読むのもその次でいい。いい文章なんて書けなくていい。いい降りができたらいい。一つのことに集中しても貫けるかわからないのに、他にも色々やろうとしないほうがいい。他にも色々やるけど、1番を決めていないと。他のことは全くのついで。仕事もついで。1番大事なことは降りて静かな時間を持つこと。
考えるのを止めることができない、なら、今見えてる景色はどんなもの?流れ続けるそれをつかまえること、問うことを降りると呼んだ。今日初めてそう呼んでみた。降りられないなら動揺がある。落ち着きのなさがある。困りごとがある。糸が絡まっている。あくまで私の場合。整理整頓。健康管理。下からも上からも真横からも、輪切りにしても、見る。

あれやったっけ、これやったっけ、思い出す時に記憶の写真を引っ張り出す作業をすると思う。像を投影して確認する。そんな写真撮ってないのに、都合のいいように記憶を捏造している。ストーリーを作っている。事実とは異なっていたとしても、ストーリーの都合がいいものであると安心できる。そのストーリーを作れるということが心を守っている。奥底で嘘だと思ってストーリーを作っても効果はない。嘘の都合の良さではなく、本当に思って都合のいいストーリーを作るために、一生懸命働く。いい方に行くように一生懸命、嘘をつかないで働く。私は責められることをしていませんよというために働いている。責められないために。雇われているから、責められてはいけない。役に立たないと思われるのが怖い。役に立っていたい。
そんなことはくだらない、と上書きしたい。長いこと持ち続けているためにすっかり手が固まっている。もう私のOSが変わることはない。変われるものなら変わりたい。OSなら私のままでしょうと。もっと早い、もっと多い私でしょう。もっと分裂したい。でも忘れちゃうからしょうがないよね。もう増えない。降りる降りる。

本当に会いたい人に会いに行ける私になるには、会いに行くしかない。変わらないところと変わるところ。

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