マック

いつもテキトーだけど眠いからもっとテキトー。眠いフラフラ判断力がない。光に引き寄せられる虫のようにマックに来た。何をしてもどこへ行ってもどんな映画を見ても実りのない、そんな悲観的な気持ちでいる。映画館の前まで来て、今日じゃないな、と引き返した。ボーはおそれている、なんて観る日ではない。悩んだ挙句に何も決まらないなら徒労だと嘆く。
無料で英会話の個人レッスンをしているんです、やりませんかと誘われ、いいじゃんやりたいと言ったものの、その人への返事を忘れていて、既読スルーでナァナァになってこの話は消えるだろう、アーメン、な件があった。それが今日、英会話いつしますかとあちらから連絡が再度きた。やたらグイグイくる。
20歳の男子で教会のボランティアをしているという、あまり会ったことがないタイプだった。静かで落ち着いて話し方が丁寧だった。しかもこうして連絡を諦めないあたり鋼の心臓を持っていらっしゃる。
無料英会話レッスン私にしてくれることで君になんのメリットが？目的は？教会に関係する人は善意が行動原理なの？それとも積む善行に課せられたノルマがあるの？何か目的がある積極性では？疑うことしか知らない私は心が汚れ切っている。英会話レッスンに行ってみた先で伝道師に取り囲まれて入信を勧められるのだろうか。
というわけで、明日英会話レッスンに行くことになった。こうして優柔不断な人間を1人思い通り動かすことができるのだから、鋼の積極性、見習っていきたい。

マックおいしい。暇を埋めないとやっていけないなんて愚かだ。おいしいのかたまりが感覚を通り過ぎている時だけ、感覚に電気が走っている時だけしか幸せがないなんてさみしいおかしい。そうこうしているうちにチキンナゲット残り一個。寂しい。追加注文か。どうして食べたら無くなるのだろう。通り過ぎたら消えていく。消費する。大事なことなんてなにもない。眠れなかった。眠い。会議中船を漕ぎそうだった。つらい。今日は早く寝る。ポテトにすればよかった。刹那的ジャンクな感覚。私を通り過ぎないで。どうして、こんなに、ねむいの。眠い眠い、この世の座標定まらない。幸せは一瞬。儚かった。たまごダブルバーガーが体の中に消えていくまで。もう一度注文する時間にタイムスリップしたい。

改善したい。向上したい。今行為いることは猛烈に点と点がつながって線になって、逃れようのない位置にいる。早く家に帰って、風呂に入って、ルービックキューブ触りながら眠りたい。どうしてこんなに眠いのか。いつもは眠れなかったと言っても仕事終わりには目が冴えるというのに。今日の仕事が暇だったからだ。ゆるゆると働いて退屈だった。やる仕事がないので明日は午前を休みにした。忙しくなるタイミングと暇になるタイミングが事前につかめない。
裸で踊る。準備不足で走られても。はい、残念。目の下のクマを隠すコンシーラーは白っぽいものより、茶色っぽいもののほうがしっくりくる。所詮何者にもなれないお前たちに告ぐ。頭がおかしいのは悪か。循環の中にいるのが健康的です。気にしないで浴びたい。先週のアイススケートがすごく楽しかった。足のマメが治ったら一人でももう一度滑りに行きたいくらい。
なぜ腹を満たしたいのか。人間は寝不足で壊れる。腹を満たすことしか考えられないなんて。ぼへぼへ。ナハナハ。ねこぜねこぜ。欲望が矛盾してぶつかる。太りたくないvs食べたい。焼石に水。焼石を風呂に入れて追い焚きとしたい。ガズコンロで炙ってあつあつにした石を風呂に沈めたい。冷たくなった追い焚き機能なんてないお風呂に浸かるたびにそう思う。この世の中のことがぜんぜんわかっていない。私に声をかけてくる人はみんなおかしい。ずっとしていたいことは、いつか消費し尽くして消えてしまうのではないか。

すこし寝た。マックで寝た。机に突っ伏して寝ていた。少しスッキリ。スッキリしたところで、帰るとする。
出勤時、雨の中自転車で行くには遅刻の時間になってしまった。晴れていたらダッシュできるが、泥除けを装備していないので、雨の中スピードを出すと背中がとんでもないことになってしまう。ゆっくりしか漕げない。いつも通りの時間はおろか、それよりも家を出るのが遅くなってしまったので地下鉄を利用した。
帰りはレンタサイクルか地下鉄の2択から地下鉄を選んだ。地下鉄、待つ時間がもどかしい。じっとして待つのが嫌だ。だから自転車がいい。