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時の旅人

めぐるめぐるかぜ〜
めぐるおもいにのって〜

歌いながら自転車こぐ

自転車の人とすれ違う時は構わず歌い、歩行者とすれ違う時はなんとなく黙る。

なつかしいあの日に〜会いに行こう
めぐるめぐるかぜ
めぐるおもいにのって
ぼくらは〜ときの〜
ときのたびびと

中学生の時の合唱コンクールは学年主任が張り切っていて、力が入っていた。まだ歌詞がそらで出てくる。声は楽器と同じだから、背が低いと高くなる。ソプラノだったけど、アルトパートも覚えている。ソプラノとアルトが混ざり合う旋律。楽しい方を歌う。

自転車にくっついてきた小さい蜘蛛をお供にする。雨がたくさん降っていたが、私が出発する頃には上がった。途中ちょっと降られたけど構わず濡れて行く。

やさしい雨にうたれ〜
みどりがよみがえるようにラララ

この歌詞のところに来て、雨に打たれてるからこの歌が出てきたんだなと分かった。

今日の予定は、同居人が先生をしているズンバのレッスンの後、合コン。予定が2段弁当。ズンバで汗びっしょりかくから、着替えと小綺麗にする道具を持って行く。いつもカメラを持ち歩いているけれど、大荷物になるから持ってこなかった、のでちょっと心許ない。カメラが体の一部みたいになっている。でも大丈夫、なんにもこだわりなんてないのだ。
ズンバの会場の公民館に着いて、開始時間を勘違いしていたことがわかり、公園でボーっとしながら文字を入力しながら時間を潰す。1時間半早く来てしまった。
この1時間半で洗濯機回せたな、と思って、いや、回さなかっただろうな。
朝起きて、二度寝して、三度寝して、部屋を片づけようとしてできなくて、Youtubeで大喜利を見ていた。主に「大喜る人たち」「こんにちパンクール」というチャンネルを見ていた。警備員さんが好きだ。もしくはスイカゲームをしていた。1時間半そのダラダラした時間が伸びていただけだろう。そしたら公園にいる方がよっぽどいい。
じっとり汗ばむ気温、湿ったベンチに座って、灰色の雲が西から東へ流れるのを見る。上空をアオサギが飛ぶ。
久しぶりにピアスをつけたので耳たぶがかゆい。ピアスは外して財布に入れる。
だんだんと足首が痒い。当然蚊がいる。姿は見えないのに、ぷっくり膨らんだ刺された跡が見るからに増えていく。アゲハ蝶がぶつかりそうに目の前まで飛んでくる。
視界に入る植物で、シロツメクサとオオバコとカタバミとヤエムグラ、(ここまでが野の草)ムラサキシクラメン、ユキヤナギ、ソメイヨシノ、イチョウ、ユーカリの木(ここまでが人工的に植えてあるもの)は名前が分かる。

「安全に狂う方法」という本を読んでいる。まだ途中。筆者の依存のあり方が私に似ていて、私にちょうど良いと思って読んでいる。アディクションについて。読んでて二度寝三度寝になったので、次読み始めるときは意味のわかるところまで遡った方がいい。
今の私は、まったく何もしない時間を過ごすことができない依存症だ。公園にいて、何もしなければいいのに文字を打っている。

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