日本一の高度で1ヶ月生活。下山して気づいた当たり前なことの大切さ。
今朝はこんな配信をしました。
日本一の高度で1ヶ月生活してみた 富士山が教えてくれたこと(Youtube)
特殊な体験から気づいたシリーズ。
富士山頂は過酷な生活
10年以上前の話になりますが、富士山頂の山小屋で1ヶ月間お仕事させていただきました。
今思い出せばいい経験だった〜って思うんですけど、山頂での生活はかなり過酷でした。
通過儀礼と言える高山病。
1週間に一度だけの入浴。
仕事は夜明け前の4時くらいからバタバタと準備して、意識朦朧とした登山者たちが押し寄せる店内で戦争のような忙しさ。
毎年夏になると山に稼ぎにくる癖のある同僚たちw
そんな過酷の環境でも、1週間もすれば徐々に慣れていきます。
下界の生活を忘れ、毎朝のご来光や仕事終わりの夕方の山頂散歩などを楽しんでいました。
下山時の体験
1ヶ月ほどの仕事が終わり、下山をする時。
それはそれはテンションが上がりました。
登りで疲れて、足がガクガクになっている登山者を尻目に、走りおり、1時間ちょっとで5合目まで。
道中、7合目あたりで、ふと気づいたんです。
「あ、草だ!緑だ!!」
そう、山頂には全くなかった草木が生えていることに気づき、さらにテンションが上がります。
徐々に戻ってくる本来の生活に妙な安心感を覚えました。
そして、5合目にたどり着いた時に目にしたのぼり。
「アイスクリームだ!!!」
今までは当たり前のように見過ごしていたアイスクリームののぼりが異常に目に入ってきます。
そして、その横に駐車していた車を見た時、
「現代文明、すげぇぇ」
と驚いたのです。
しかし、そんな驚きもつかの間でした。
下山して2−3日経てば、下界生活に慣れきっている自分に気づくのです。
新しい環境になれると、当たり前だったことに気づけない
この体験を抽象化してみると、
新たな環境に行った時には、当たり前だったものには気づかない
ということ。
山頂に行った時には新たな環境に慣れるのに必死でした。
それゆえに、なくなったものに思いをはせることもありませんでした。
そして、山頂からおりてきた時、
草木やアイスクリーム、車といった当たり前だったことのありがたみに気づいたのです。
人は環境の生き物だけど。。。
人は環境の生き物。
いい面で捉えれば、どんな環境にも適応しようとするということ。
悪い面で捉えれば、今当たり前にある環境を自覚することは難しいということ。
だからこそ、今ここにある自分が、当たり前に思っていることにも感謝をし続ける姿勢っていうものが大事なのではないでしょうか?
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