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藤原和博さんの「革命はいつも、たった一人から始まる」を読んで

とにかく暑い。日曜日、なんとなく退屈を感じて、目的もなく家の近くの図書館にフラッっと入った。「あ、藤原さんの本だ」とたまたま手に取った本書。この本には藤原和博さんが関わったイノベーションのストーリーが描かれている。

イノベーションって、コーチングにおける現状の外側のゴールってことなんだよな。面白かった。

著者の藤原和博さんとはどんな人?

リクルートで東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任後、ヨーロッパ駐在も経験したビジネスマンで、東京では義務教育初の民間校長(杉並区立和田中学校校長)として有名。2003年から5年間和田中学校の校長を務めた。
著書に『リクルートという奇跡』、和田中改革ドキュメント『つなげる力』『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』『10年後、君に仕事はあるのか?』等のベストセラーがある。

この本がどんな話だったかというと・・・

この本のキーワードは「個人の中の狂気 」 と 「 情報編集力」

革命はいつも、たった一人の「俺はこれがほしい。この世に存在すべきだ。」いうちょっとした狂気 (感情+思い込み) から始まる。「狂気」は、「同志」を集めてくっつける接着剤の役割を果たし、それがやがてドラマチックな「物語」に進化していく。

「世の中にないなら作ってしまおう・・・」
とても象徴的な言葉だと思う。

今の時代は、一つの正解を早く出す情報処理力よりも、多くの仮説を出し関わる人が納得できる仮説を求めて、知識・経験・技術を組み合わせる情情報編集力が重要。

「情報編集力」があれば自分の思いや考えをサッと絵や図に描いて他者にプレゼンできる。同志にイメージを共有しやすくなるから、夢やビジョンが、文字だけで書くよりはるかに実現に近づく。と書いていて、藤原さんが腕時計を作ったときのエピソードが事例として描かれていた。

このエピソードには共感する。
ぼくも仕組みやシステムの導入をしてきたけど、目の前に見える形で示すことはとても大事だし、伝えることに手を抜いて、共感してくれる人のエネルギーを無駄にすることは、避けなければならない。

藤原さんくらいいろんなプロジェクトに関わった人でも、動き始めた時に最終形までプロセスを読み切るなんて無理な話。と言っている。
そして、だからこそ、旗を掲げてスタートしたら、そこから実際の形にするために欠かせないのは「修正し続けるしつこさ」と「狂気の好奇心」とも書いている。

強烈で十分に説得力のある(納得できる)ビジョンを持って諦めないで進んでいくと、必ず必要な手段が向こうから寄ってくる。そして、情報編集のチカラがあると、深く考えたり人と会ったりしているうちに、コト・モノ・人の組み合わせから思いがけずソリューションが引き寄せられたかのように湧いてくる。

イノベーションにとって種は、個人の中の「狂気」を起動すること

周りの意見は関係なくて、自分の中だけで確信があれば、まず行動する十分な理由になるってことを胸に刻もう。全てはそこから始まる。

もやもやしている人は、話を聞いてもらうといい。飲み会の弾みでイノベーションが始まった事例も紹介されているから、気負わずに。


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