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【大公開】キャディのエンジニア採用History

この記事は、CADDi Advent Calendar 2020の4日目にエントリーしています。

こんにちは。
キャディ株式会社Employee Success Groupの安藤です。
早いもので、キャディに入社してから1年半が経過し、年の瀬にまた何か書こうかなと筆を取りました。

今回は、普段たくさん相談をもらう、キャディのエンジニア採用どうやってきたの?をテーマにつらつらと書いていきたいと思います。読み物みたいになったので、よければお付き合いください。

Agenda

・そもそもキャディって何やってるの?
・なんでそんなにエンジニア採用してるの?
・どの経由でどれくらい採用したの?
・どういう変遷があったの?
・まとめ

そもそもキャディって何やってるの?

キャディは創業4期目を迎えたスタートアップで、従業員数は140名を超えました。やっていることをざっくりとまとめると、製造業の調達領域において、メーカーからの膨大な発注を受け、数多に存在する町工場をシステムを駆使して最適につなげ、製品を完納するまで責任を負っている会社です。

よく、7秒見積もりができる、システムでのマッチング会社と思われるのですが、それ以上に、発注を受ける際の細かい仕様のすり合わせから、品質不良発生時のリカバリ対応まで、あらゆるオペレーションを回しており、いわゆるシステムで完結する会社ではありません。最近では、装置一式での受注や組み立てまで手を伸ばしており、本格的に製造業の調達のあり方が代わり始める片鱗を感じ始めています。なんでこんなに踏み込んでるの?今後どうなるの?などについて話しているといつまでも本題に行けないので、気になる方はまたお話しましょう。

なんでエンジニアそんなに採用してるの?

シンプルに、テクノロジーがないとスケーラビリティがないからです。上記のようにあらゆるオペレーションを回していると、製造業における様々な課題が浮き彫りになってきます。見積もり作業に膨大な時間を使っていたり、一つの図面を探すのにたくさん時間を使っていたり、、非効率な中で無理して形にしていることがとても多く、見積もり対応、生産管理、図面管理、、などキャディもオペレーションを回すことで課題に多々直面してきました。なので、これらの課題をテクノロジーでブレイクスルーすることがキャディの目の前の至上命題であり、開発組織が重要な所以です。それらの課題をプロダクトで解決できたとき、キャディにとどまらず、製造業のポテンシャルがどれだけ解放できるかは、ワクワクが止まりませんね。

キャディの開発の一端については、是非こちらを見てみてください。

これらから分かるように、開発組織がキャディにとっては必須なわけです。

どの経由でどれくらい採用したの?

そろそろ本題に入ります。
私が入社した2019年の春頃から、これからの入社が決まっている人も含めると現時点で約30名ほどの採用が実現できました。私が採用に関与した人の採用チャネルの比率、職種比率はこのようになります。

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こうやって見ると、結構バランス良く採用したなぁと思いますw
スカウトはLaprasがメインであとはLinkedinとWantedlyという内訳で、自然応募は採用ページとWantedlyの2強という内訳になっています。それぞれでどんなハックをしたか、という話はまたどこかで(そっちのほうがニーズあるかもですがw)。

また、開発体制も大きくなってきましたが、モチベーションサーベイでは最高ランクのAAAを維持し、チームアワード2020を受賞するに至るなど、いい採用ができたのではないかと個人的に自負しています。(もちろんそのマネジメントをしてきたCTOのあきさんの努力の賜物なのですが、採用観点で貢献できたかなという意図です)

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どういう変遷があったの?

さて、そんな採用活動について、この1年半でやってきたことを時系列になぞいながら、話を展開していきたいと思います。(長いですw)

2019年4月~6月(AtCoderでのアルゴ認知、C++勉強会)

私が入社した当時、キャディは7秒見積もりを全面に打ち出し、それを支えるアルゴリズムチームがとても重要で、アルゴリズムエンジニアへのリーチを強化するブランド形成をしていました。C++17を本番環境で利用し、AtCoderにてキャディコンテストを主催するなどして、一定のブランド認知を図っていました。その結果、C++の神様競数学オリンピック銀メダリストたちが集うことになります。
その後、ご縁があり江添亮さんをテクニカルアドバイザーとして招聘し、C++勉強会を実施してもらうことに。社内向け勉強会を社外にも公開し、合計11回実施した結果、一定界隈には認知してもらえたように思います。

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2019年7月~9月(プロダクト採用苦戦、エンジニア採用サイト公開、テックブランド模索)

上述したように、アルゴリズムの会社として一定の認知は進んだものの、逆にプロダクト側の認知が壊滅的となり、プロダクト採用が一切進まないという問題が発生しました。まあそうですよね、プロダクト何も世に出してないし、アルゴリズムの会社と認知されていれば応募なんて来ません。
代表の加藤が取材を受ける度に、プロダクトの話を織り交ぜたり、いろんな会社と合同イベントを開催して認知形成を図りにいったり、エンジニア採用サイトを公開したり、あの手この手を試すのですが、まあ一度できたブランドはそう簡単に変わりません。しかも、当時の技術選定はなんでもokですという大盤振る舞い、フックにできるものがピカピカのCTOくらいしかなく、採用は大苦戦しました。
そろそろ技術選定もちゃんとしようという話も持ち上がっていたので、採用ブランドの観点も踏まえ、Rustという攻めた技術選定に着地します。

2019年10月~12月(Rustの技術選定、CTO露出、スカウト強化)

Rustの技術選定の背景には、C++との互換性が一定あること、Rustのコミュニティに学習力の高い方が多いこと、パフォーマンスの観点で開発要件を満たしたことが挙げられますが、当時Rustを本番環境で開発している企業はほとんどなく、かなり尖ったブランドを作れる確信を持っていました。
なので、Rust.Tokyoにゴールドスポンサリングしたり(そこでの発表枠7つのうち2つがキャディという露出をかまし)、https://caddi.rs/というRsutドメインを取得してアプローチしたりして、Rustを使っている攻めた企業ブランド形成を図りました。

と同時に、Rust一本でのブランド形成に頼るのはやや博打でもあるので、CTOのあきさんを押し出すことも同時に進めました。この時期から、様々なイベントに登壇してもらうことになるのですが、いつも登壇すると異次元のキャリアの話から始まるので、同席するのが楽しかったですw
このあたりから、プロダクト採用の歯車が噛み合い始めます。
例えばスカウトにおいては、Rustの会社ですよね、とか、その技術選定の背景気になります、という形でお返事してもらえることがとても増えたり、キャディさん興味持ってました、という声も明らかに増え、スカウトでの採用が進み始めました。

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2020年1月~3月(テックブログ開設、CTOレター、リファーラル強化)

採用が少しずつ波に乗り始めたところで、いろいろと畳み掛けていきます。Rustブランディングで認知は広まってきたものの、とはいえ開発は具体で何やってるかは謎めいた会社になっていたので、開発の体制や具体を伝えるために、CADDi ENGINEER Tech Blogの開設とCTOレターの作成に入りました。テックブログに関しては、特に最初は一定の記事数が必要なので、エンジニアの山Pにブログ大臣としてブログの旗振りをやってもらい、ある程度溜まっていた話のネタを元に、スケジュールを組んでとにかくコミット。裏でリファーラル祭りが全社的に開催されており、記事リリースもポイント換算されていたので、それも後押ししていたかと思います。今は安定的に月に2本くらい記事が増えており、PV数も着実に伸びてきています。

続いてCTOレターですが、採用ピッチ資料はこれまでに数本リリースしていたものの、Techの内容に寄せたものはなかったので、技術スタックや開発組織の特徴などをまとめて公開しました。さらに、資料だけだと伝わりきらない要素要素の解説を目的に、下記記事も公開しました。
【キャディ】「最高難度のテクノロジー課題」に挑戦する。Apple出身のCTOが率いる開発チーム | kiitok review


2020年4月~6月(コミュニティ活動、オンラインキャディバー、オンラインCTO対談)

採用が軌道に乗りつつあった中、COVID-19が猛威をふるいます。特にキャディは様々なイベントへの登壇、キャディバーなどの自社イベントをオフラインでごりごりやっていたので、オフラインを封じられたのはかなり痛手でした。とはいえ泣き言を言っていてもしょうがないので、オンラインイベントを形にすることにリソースをかなり投下し、下町.rs隅田川.jsオンラインキャディバーオンラインCTO対談が実現します。

下町.rsはもともとLayerXさんと共同で実施しようと話を進めていたのですが、COVID-19のためにペンディングとなり、オンラインでやってみようと話を進めました。LayerXさんはblockchain.tokyoをずっと主催してきており、オンラインイベントのノウハウを圧倒的に持たれていたので、我々は運営に関しては完全におんぶにだっこ状態でやらせてもらいましたw

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そこで初めてZoom×YouTube Liveでの配信を見て、おおおーと学び、次なる隅田川.jsを見様見真似でやってみるわけです。
するとですね、ストリームキーを正しく理解せずにリハをした結果、本番直前で配信できない問題が発生して、もう死ぬほどテンパったことを今でも鮮明に覚えていますw リハでスタンバイしてくれているLT者と冷静を装って対峙しつつ、内心焦りまくってましたね。結果、すべてのリンクを作り直し、なんとか本番間に合わせるという力技で突破したわけです。(いい思い出)

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続いてオンラインキャディバーですが、これまでオフラインで懇親メインにやってきたものをオンラインでやってみると、最初はめちゃくちゃ場が固くなり、画面共有ミスったり、ブレイクアウトルーム作ってローテーションを回してみるものの、なんかこれじゃないな感がすごく、正直失敗しました。やめた方が良いんじゃないかとも思いましたが、最初の徹底したアイスブレイク、BGMを微量で流し、自己紹介タイミングを調整し、部屋の上限人数制限をするなど、PDCAごりごりに回した結果、アンケートで大変満足を100%獲得できるほどまでは良い場にすることができたので、何事もPDCAだな、と改めて思わされました。でも、体感値ではオフラインの方が10倍くらい訴求できたな、、と思います。

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イベント最後はオンラインCTO対談です。スポンサー予定だったイベントなどがペンディングとなり、CTOのあきさんを主軸としてどんな露出をしていくといいかなと頭を悩ませた結果、CTO対談というコンテンツに着地し、どんなテーマがいいかの叩きを作り、ご一緒したい企業のCTOをピックアップし、社内のつながり(嬉しいことにつながりがめっちゃあった、、)で一緒にやりませんかとお声がけ、その後一度のブリーフィングを経て本番に至ります。(簡単に書きましたが、調整は結構鬼でした汗)ランチタイムにオンラインで気軽に視聴できるという設計も良かったのか、各回非常に好評で、累計4,500回のview数となりました。

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これだけいろいろとイベントを回した結果、「あのイベント見ました」とキャディバーに来てくれたり、選考過程やタレントプールの方々に楽しんでもらえたりと、一定の手応えを感じました。

2020年7月~(イベント継続、オンライン採用苦戦、リクルーティング強化)

上記イベントを継続していったことで、自然応募が順調に増えていたものの、ここでクロージングできない問題が発生します。オンライン採用だと、キャディの魅力を十分に伝えきれず、条件で他社にあっさりと負けたり、アトラクトし切る前に辞退されてしまったりと、承諾いただけないことが続きました。オンライン採用でうまくいってる会社何やってるの!と迷走しましたね。。そんな中、原さんが人事にジョインすることとなります。もう、心強すぎて震えました。

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原さんと人事2名体制になってから、リクルーティングのプロセス管理を大幅強化することに。Hubspotで採用ファネル管理はやってきたものの、マスの管理になっていたので、選考過程の方全員の転職スケジュール、他社選考状況、転職軸、懸念点を必ず抑え、選考フローのどこかで必ず人事が関係を作り、いつでも連絡できる状態を作り、内定が出るまでにビジネスサイド含めて多面的にアトラクト、ダメ押しのオフラインキャディバー、といった具合に、もはや営業のようにアクション管理を徹底しました。結果、10月以降内定承諾率はほぼ100%に回復しました。良かった。。

まとめ

かなり長文になってしまいましたが、私としては、エンジニア採用は一朝一夕でできるものではないなーと思います。一つ一つの地道なPDCAを積み上げていった結果、ブランドができ、その会社での採用の型ができていくものだと思います。ウルトラCの施策なんてありません。あの会社があの施策でうまくいってるらしい、と情報を仕入れて試してみることはとても大事なのですが、私の感覚だと、だいたいうまくいかない気がします笑 その会社の状況に応じて、最適な採用戦術は変わるからです。なので、エンジニア採用に困っている方は、今自社がどういう立ち位置にいて、どういう採用ブランドを作る必要があって、それに向けてどういうロードマップでアクションを積み上げていけばよいのか、をゆっくり考えてみていただくといいのではないでしょうか。

また、キャディではこんな感じの採用を一緒に楽しんでくれる人事を大大大募集しています!興味ある方是非ご連絡ください!!
ちなみに、つい先日採用サイトもリニューアルしまして、めっちゃかっこよく仕上がってるので是非御覧ください!

ありがとうございました。


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