僕にはフラットな組織文化が合っているのだろう
会社の組織文化に興味がある。
組織文化は価値観と言い換えてもいいかもしれない。
1日の大半を共に過ごす環境であるならば、価値観があまりにもかけ離れていたら、そこで過ごす時間は苦痛でしかないだろう。
過去にたくさんのアルバイト、正社員としても3社を経験した。
組織文化とは働く社員にとってどれだけ影響するものなのか、痛いほど身体に刻まれている。
表向きは大変立派な社訓を掲げていても、中身はぐちゃぐちゃ。
そんなことはザラだった。
それまで組織文化が重要だ、なんてことは考えもしなかった。
ただ、しかし、星野リゾートのFlat & Mature cultureという組織文化はこの日本社会をみても結構珍しいのではないか、と感じる。
この組織文化が根底にあるからこそ、さまざまな取り組みに活発な息吹が吹き込まれているようにも見える。
Flat & Mature culture
公式の採用ページには組織文化の根幹でもあるFlat & Mature cultureについて、このように説明されている。
自分で言うのもなんだが、僕は末っ子ということもあり、それなりに世渡りがうまいと自負している。
新卒入社の会社は古くから伝統を守る印刷業界で、まさに縦割り社会。
当時の環境にうまく溶け込んでやってきたが、社会人になってしばらくして、気づいたことがある。
「年功序列とか、誰かが偉そうにしているようなコミニュティーでは心地よく生きていけないんだな」
と。
その後、転職をして2社を経験した。
どれも3年程度しか続かなかった。
そして、紆余曲折あり、星野リゾートに出会う。
気づいたら10年だ。
どうやら、Flatな組織風土が肌に合っているのだろう。
トレードオフを伴うフラットな組織
フラットで風通しのいい会社にしよう。
そんな目標を掲げるのは簡単だ。
しかし、実行するのはとても困難だ。
そこには、トレードオフを伴う選択が発生する。
フラットな組織には、上司と部下という概念がない。
もちろん、各施設にはマネジメントをする支配人・リーダーは存在するが、上司ではない。
ここがとても重要だ。
新たな戦略をやっていこう!という時に、トップダウンで物事を進めるわけではない。
とにかく議論をする。つまり、とても時間がかかる。
対等に議論するためには、なるべく同じ情報量でなくてはならない。
そのためには、どの社員にも同様に情報をオープンにしなければならない。
大変な作業だし、情報漏洩といったリスクも増える。
それでもこのトレードオフを伴うフラットな組織という選択をとっているのだ。
それは競争戦略としての、真似をされない独自の姿を築くだけではなく、フラットな組織から生まれる新たな果実を得るためなのだ。
次回は、フラットな組織ゆえに実った果実とも言える、とあるプロジェクトの体験談を紹介したいと思う。
『おもてなし産業をかっこよく』
あんでぃでした。
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