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学校教育で美術・音楽は必要か?

学校教育において「美術」と「音楽」って必要なくね?

問題を提起したのは次のツイートです。

このツイートの反響は大きく、否定する意見がほとんどです。
しかし、私はこの問題提起に一定程度まで理解できます。


芸術系科目の意義は学習者を受け入れることです。

子どもが芸術の創作をした場合、その全てを受容することによって、子どもの自己肯定感が上がります子どもの精神状態を推察できます。

幼稚園児は思考力が低いので、視覚や音楽で訴える教材を使います。例えば、「お遊戯ゆうぎ」です。

多様な子どもがいますので、算数や国語だけで能力を評価するのは不適切です。学校教育は全人格的に実施するべきなので、芸術系科目は子どもを多面的に観察する手段として必要です。

大学生は論理的思考ができるため芸術系科目は不要です。芸術という感覚的・感情的なものではなく、論理(言語的表現)を駆使すれば良いのです。

発達段階に応じて芸術系科目の意義は異なってきます。
芸術系科目は、芸術そのものを学習するというよりも、子どもの成長を促すための道具として利用されます

必要性を感じない学習者にとっては芸術系科目は不要です。
例えば、歌唱が嫌いな場合、それを無理にやっても「我慢することを学習する」という意義があるかもしれませんが、芸術の学習であるにも関わらず「我慢することを学習する」のはおかしなことです。

危惧されるのは、芸術コンテンツの価値観の押し付けです。
地元の高齢者が主催する伝統芸能を「芸術鑑賞」する企画があるかもしれません。でも、そんなものは見たくありません。
クラシック音楽は「芸術鑑賞」として鉄板です。校長などの重鎮は推してくるでしょう。でも、クラシックなんて理解できません。音楽ってものは、やっぱり、タマシイの叫びだぜ!新しい学校のリーダーズが最高ですよね。

自由なのが本来の芸術です。
でも、学校がするのは、本来の芸術ではなく、一定程度のしばりのある「芸術系科目」なのです。
学校の授業で新しい学校のリーダーズの実演があったところで、ノリニノル気分にはなりにくいでしょう。

そういう意味で、芸術は、学校ではなく、自由な出会いの方が良いかもしれません。