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『ファイナル・デスティネーション』を見た

ネタバレがあります。


あらすじ
修学旅行先のパリへ向かう飛行機に乗り込んだアレックスは、乗っている飛行機が爆発する幻覚を見てパニックになり、なだめようとした6人ともども飛行機から降ろされてしまう。巻き添えで乗れなかった人と揉めていると、アレックスが見た幻覚の通り、飛び立った直後に飛行機は爆発してしまった。

警察の取り調べや死者への弔いを済ませ、日常へ戻ろうとするアレックスと生存者6人。そんな中、アレックスは生存者の1人であるトッドに何かが起こる予感を覚える。いてもたってもいられずトッドの家へ向かったアレックスの目に飛び込んできたのは、自殺したトッドが救急車で運ばれていく姿だった。

トッドの死を皮切りに次々と死んでいく生存者たち。死には順番と予兆があり、その時点で回避できれば死なないと気付いたアレックスと2人の生存者は、死の危機に襲われながらも、一命をとりとめる。

それから6ヶ月後。アレックスと2人の生存者は、かつて行く予定だったパリに居た。そこで死の順番の話をしている最中、次に死ぬのは自分だと知ったアレックスは、再び死の危機に襲われるも無事に回避する。

死を回避したアレックスの視線の先、順番で言えば次に死ぬ生存者に向かって、身の丈よりも大きな看板が迫って来ていた。


映画を見ていると【誰からも見えないところの部品が壊れそう】や【誰も気づいていないところで油が漏れている】など「あ、何かが起こるな」と匂わせるようなシーンがあるかと思います。私はこれを伏線と呼んでいます。合ってますかね。

そんな伏線を見せられてから、危険の中で生活している登場人物を見ると「どう考えてもヤバいだろ!早く逃げろー!」と叫びたくなりますが、作中の人物では知りえない情報なので、彼らが危険を察知することはできません。もしも「なんか俺の知らない部品が壊れる気がするぜ!」と逃げ出すやつがいたとしたら、そいつの方がヤバい奴だと思います。

そんなヤバい奴が『ファイナル・デスティネーション』の主人公、アレックスです。彼は我々にしか見えていない【誰からも見えないところの部品が壊れそう】や【誰も気づいていないところで油が漏れている】を「なんかヤバいぜ!」と回避していきます。すごい。

この映画は、そんな【伏線に全部気づいて回避してくる奴】と【筋書どおりに殺そうとする脚本家】の戦いなんじゃないかと思いました。

もしあなたが脚本家だったとして、飛行機が爆発し乗組員が全滅する映画を作ろうと思った時、わけもなく飛行機を爆発させるでしょうか。多少なりとも伏線を貼ると思います。そんな伏線を察知して「ヤバいぜ!」とアレックスは回避してきます。

「回避されたけど、まぁいいわ飛行機を降りてから当初の予定していた死ぬ順番通り殺していこう」と思ったあなたの上を、アレックスは行きます。アレックスは何故か死の順番にも気づき、自分の死を回避するだけでなく周りの人間も助けてきます。ヤバいので。

結果、アレックス達が勝利しますが、脚本側も負けじと6ヶ月後のパリに舞台を変えアレックスに挑みます。まぁ避けられるんですけどね。


アクシデントで人が死んでいくっていう映画なのに、不思議な対決模様を見ている気がして、非常に面白かったです。


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