人生諦めていたら同棲することになった


20代前半なんて、みんな何も考えずに一番楽しんでる時間じゃんね。

なんて僕の同居人は言った。



思えば、僕の20代前半は色々しんどいことがあったと思う。


直近だと就職活動に大失敗して、もう奨学金は返せる見通しなんてないし、誰も頼れないし、さっさと死のうかと思っていた。



そんな時に、出会った人。

水みたいにどこまででも僕の心に染み渡って、結局一緒に住むことになった。


生きる気力が湧いてきた。自分の存在が無駄なものじゃなく思えてきた。

人一人は、人一人の人生を変えてしまうのに十分すぎる。




一人暮らしをしていた家に、急に転がり込んできた彼女。


喋っていて気づいたら夜が明けていたことが何回もあった。お酒も飲まずにだ。


自炊はしていて、何不自由なく自分の料理を食べてきたけど、彼女が作る料理のせいで僕は自炊をやめてしまった。あまりに美味しすぎたからだ。





付き合って1ヶ月の時に同棲の話が出た。

普通に考えたら、突飛な話だけども、二人からしたら特段疑問に思う様なこともなく、当たり前のように話が進んだ。


いま、自分が一番驚いている。

自分なんて幸せになんかなれないと思っていたのに、自分が求めていた一番の幸せに足を踏み入れることになった。


正直ビビっている。ワクワクと同じくらい。



この気持ちを忘れないために、ここに記していこうと思う。