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「もうじきたべられるぼく」

このタイトルから、目を離せませんでした。

「ぼくはうしだから
 もうじきたべられる」
運命を受け入れたぼくが向かった先は・・・・・・
そして、
ぼくが下した決断はーーー

表表紙の裏に書かれた言葉

色鉛筆やクレヨン、ボールペンを画材として使う、はせがわゆうじさんの絵本です。

絵も色合いもとても優しいのに、そのメッセージは、胸の奥深くに刺さります。それは、強くはないのにずっと消えない痛みを伴います。

もともと文字が少ない絵本ですが、一番のクライマックスの数ページは、絵だけで描かれています。

じ〜んと心を震わせるそのシーンが、いつまでも目に焼き付きます。

でも、読者を簡単に泣かせてはくれません。
簡単な涙で、そのメッセージを流させたくないからかも知れません。

悲しませるために 来たんじゃないや・・・・・・
さよなら おかあさん

ぼくがつぶやいた言葉

これが覚悟じゃなくて、何でしょう。

うしを食べる側の人間に対する一番のメッセージは、最後に登場します。それは、是非、絵とともにご自分で味わっていただきたいので、ここには書きません。

「ぼくはうしだから 
 もうじきたべられる」

そう言ったぼくの覚悟。


私たち人間はどうでしょうか。

「わたしはにんげんだから もうじきしぬ」

運命を受け入れて生きているでしょうか。

覚悟をもって毎日を生きているでしょうか。

人生の締めくくりをどう過ごすか考えているでしょうか。


たくさんの問いが胸に去来しています。









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