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CMX Connect TOKYO #05のために劇団へ通った話と、ファシリテーションのコツ

こんにちは、Community周りのお仕事をしたり、大田区をぷらぷらしたりしている、あんどれです。

先日開催されたCMX Connect TOKYO #5にて進行役を務めたところ、完全実地で試行錯誤しながら学んできたオンラインでのファシリテーションを、何名かの方から褒めていただけました。せっかくなので、どんなことに気をつけていたかと、反省点などを書き残しておきます。独特のアプローチが含まれるので、そういうやり方もあるんだなぁぐらいにお読みくださいませ。

イベントレポートは、運営メンバーの一人でもあり当日のスピーカーでもある典子さんがまとめてくれているので、そちらをぜひ、ご覧ください!

当日までの下準備

オンラインで司会、進行役など務めるようになってから、いつか本腰入れて改善したいと思っていたことに取り掛かったり、一人でせっせと下準備をしたりと、ちょっと地道かつ「身体でおぼえる」体育会系な内容です。

劇団で肋骨を痛めつける

オンライン全盛期のこの時代、イベントの録画が簡単になりました。生のログが残ります。ゆえに、小さな失敗を「記憶違いかな?そうかも。そうだった!」と無理矢理封じることがもうできません。証拠が残っているから。

とはいえ、自己肯定感の高い私は録画を見返すことに何の抵抗もありませんので、どんな小さなMeetupであろうとも、自分が話している箇所を何度も再生して見返すことが癖です。さんまさんスタイル。

そこでどうしても直したいな、と思っていたのが、滑舌とイントネーションでした。声の良さ(って自分で言っちゃう)で誤魔化しているけれども、時々どこの方言かも良く分からないイントネーションが出てきて、単語が明瞭に聞き取れないことがある、ということを強く自覚しまして。進行の工夫はその時そのときで直すしかない生ものですが、自分の能力はトレーニングしてきっちり直せる!と思い立ち。

ということで、ご近所の池上に稽古場を構える劇団、山の手事情社さんのワークショップに参加して、発声と滑舌の練習を行うことにしました。よく近所で飲んだくれて噂を聞いてました、と言いながら謎の理由で乗り込んできた演劇未経験かつ特に舞台には興味のないアラフォーおばちゃんを受け入れてくださった先生、ありがとうございます。

そこで、横隔膜を上下させる運動から、腹全体をぶふぁっと膨らませた勢いで口から大きな玉を出すように発声する(ピッコロさんがたまごを産むよりも更に勢いをつける)練習から、とにかく肋骨周りと腹筋を痛めつけ、ちょっと痩せた。気がしました。

すぐには滑舌も発声も改善されるものではないのですが、CMX当日に生きた発見は感情滑舌、という練習から。滑舌の練習となる文章をできる限りの発声量で読み上げるのですが、ちょっとひねらなければいけないのが、文章とは全く関係のない感情を込め、声の調子で表現をするというところです。

めっちゃくちゃ具体的に当日の内容を開示すると「伝染病予防病院、予防病棟、予防病室、伝染病予防法」と大声で繰り返し噛まないように発し続けながら「私には何のお祝いもしてくれなかった妹に請求されて結婚祝いに電子レンジ代を出したのに向こうから返ってきたのは希望もしていない数千円の冷凍ケーキだったから割に合わないよーむきー!」という怒りの感情を声の調子に出す、という。※怒りエピソードは事実に基づいております。

で、気づいたのですよね。どれだけ大げさに頑張っても、言葉と連動しなければ、声の強弱や緩急だけで感情を表現することは、本当に、難しい。ということは、何も意識しないと私の感情って、自分が思うより声に乗らないのかも。強く意識してみよう、と。

言葉選びのセンスも大事ですが、声で「居心地いいな」を感じて欲しいとずっと思っていたので、当日の進行においては「自分がどんな感情であると伝えると、聴いている人は心地よいか?」を意識をしながら臨みました。全力で楽しい嬉しいを表現する、かもしれないし、辛い気持ちを受け止めて共感する、かもしれない。普段よりも更に、表情が豊かになった気がします。

と、このパートが私にとっては一番の頑張りポイントだったのですが、これだけだと全くどなたの参考にもならない可能性が大きいので、申し訳程度に、他に頑張ったことも書き足します・・・・・・

進行時に開く画面を用意して一人リハ

誰もいない部屋で、一人で当日のテンションまで想定して話しきりました。脳内でなぞるのではなく、声に出して、身振り手振りも交えて、スライドも動かしながら話します。セミナーの講師や、本業でのMeetup前にも実は、やっています。

誰も見ていないし聞いていないから、恥ずかしいと思う理由が全くありません。一度やりきると、次からは当たり前のように一人で画面へ向かって話せるので、お勧めですよ。

今回はタブをいくつも開く必要があり、スピーカーがお話している間にも見るべきものがたくさんありました。まず、モニターの行き来とタブの操作に慣れておくことが目的です。

・zoom
・zoomのチャット画面
・進行スライド
・進行スライドの発表者ノート
・事前の参加者アンケートデータと出欠情報(なんとリアルタイムに更新する野鳥の会メンバーあり!)
・進行管理表
・運営メンバーのグループチャット
・そのほかスピーカーの話やチャットで出た話題をリアルタイムで調べる

スピーカーの話量はコントロールしにくいですが、自分がメインとなって話すパートが何分ぐらいかかるかの目安が把握できれば、削る場所の判断もしやすくなります。また実はこれが一番の理由なのですが、当日突然パニックに陥ったとしても、リハの経験があれば声に出したキーワードが口をついて出てくるので、事前に色んな言い方を自分に刷り込んでおくためです。

発表者ノートに台本を全て書くという手もあるのですが、当日の雰囲気を見て長短を決めたり、チャットの言葉を引用するという柔軟さを残しておきたいなと、今回は特に思い、どうしても間違えてはいけなさそうな紹介説明文以外、あえて詳しくは書き残しませんでした。

当日

ここまで準備したらもうあとは、なるようになるしかないのですが、CMX Connectにおいては新しく挑戦した「参加者にも登壇者側へどんどん来てもらう」スタイルの実践は、改善の余地がありそうです。

フィルター機能ありがとう!

まずは土曜日の朝からお集まりいただいた皆さん、カメラをONにしてくださってありがとうございます。私はアラフォーのくすんだ肌に寝ぼけながら載せた薄化粧の粗さを誤魔化すために、リングライトの最大光量を浴びつつ、zoomのフィルター機能を活用しました。

主役ではないので見た目にこだわる必要はそんなにないと思いつつも、これも以前の反省で、自宅の蛍光灯の塩梅とポンコツwebカメラの性能により、顔面が生身の人間に見えないほど透けそうに真っ白になってしまった時代があり、話の内容よりも顔色が気になる、という指摘をいただき続けた時代がありました。

美しくて困ることはありません。整ったものは当たり前に受け入れられるので、わざわざ悪い意味で目を引くことはありません。主題以外のことで目立ちたくないなら、見た目は大事。

だったらお化粧頑張ってねってお話もあるかと思いますが、zoomのフィルター機能が優秀過ぎてもうファンデ不要とすら最近は思っているので、まだお試しでない方はメイク時短のために、ぜひ使ってみてください。

ちなみにこの日お化粧はおざなりでしたが、劇団の先生に教えられた通り、舌のストレッチと喉を緩めるためのハミングはサボりませんでした。

参加者を舞台上へ引っ張り上げる

今回は参加募集時から公言していた通り、メインスピーカー以外の参加者にはセミナーとして見てもらう形式ではなく、カメラは基本ONで進め、私から指名してどんどん話に参加してもらうよ!というスタンスでした。

参加者にお願いしていた事前アンケートの内容を共有しながら「この回答をした人、詳しく聞かせて」と何度か投げかけて前振りをしたり、いただいた感想を読み上げたり。全員で作り上げる場ということを押し出していきました。

Community関連で情報収集や勉強をしていると必ず目にするような、一方的に参考にさせていただいているばかりの錚々たるメンバーへ声をかけるのは、こんな私でも実は大変な勇気が要りました。が、快くマイクをONにしてお話くださり、感謝しきりです。あえて、フラットにニックネームで呼ぶ、というのは皆様からシェアされたTipsにもあった通り、全員を巻き込む空気づくりには有効でしたね。私も始まりに、もっと「あんどれです」を印象づけておけばよかった、というのが後悔。

そんなこんなで、メインスピーカーのお二人にも「こんな流れで、こんな質問をしますよ」というきっちりした進行表をお渡ししておりません。完全アドリブな振りに、メインスピーカーの長橋さん、典子さんは笑って冷静に対応してくださって、実験に振り切って自由に振る舞うには本当に、恵まれた会でした。ともあれ甘えすぎなので、事前に会のスタイルについて明言化するなり、すりあわせをしておいた方が良かったですね。ここも反省ポイントです。

バックヤードの安心感

進行管理を完全に自分主導にさせていただきましたが、それもこれも、zoomのホストや出欠確認を人任せにできたからこそ実現できたことです。zoom操作責任を負ってくれた鈴木さんや、目視で出欠確認する野鳥の会の菊池さん小野さん(主催者に周辺の雑用を拾ってもらうという・・・・・・)、チャット盛り上げを担ってくれた直野さんと、チームプレーあってこそです。

会話をマネジメントする人は、進行管理以外のことは一旦考えない!という状況づくりが大切だと実感しました。素晴らしく仕事のできるメンバーに囲まれて、今までで一番、何の懸念もなくただただ楽しくお話を回させてもらいました。考えてみたら、全員コミュニティマネージャーなのだから、痒いところはそりゃ、全部分かりますよね。快適過ぎました。自分が楽しいと思うことが、一番の秘訣かもしれない。

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浅利さんにつくっていただいたフォトレコでも、良い笑顔を使っていただけて、よかった!ライトの効果だけでなく、楽しすぎて額がてかてか光ってます★

これからの野望

どうせならコミュニティ界隈で、あんどれに司会を任せると楽しいよ-、と言われるようになりたいので、本業以外のところにも徐々に進出して場数を踏んでみようかなと。滑舌のチェックと顔色のチェックをぜひ、厳しくお願いいたします!

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