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【制度紹介】女性活躍推進企業認定「えるぼし」と子育てサポート企業認定「くるみん」当社が認定取得を見送った理由とは!?

こんにちは。&donutsプロジェクトの労務担当nanaです。
皆さんは、女性が働きやすい企業や子育てサポートが充実している企業を国が認定する「えるぼし」「くるみん」というマークを知っていますか?
&donutsプロジェクトでは、女性が多く活躍しており、子育てへのサポートにもつながる柔軟な働き方を目指しているので、「えるぼし」「くるみん」の取得を目指していましたが、ある理由で見送ることを決めました。

今回の記事では「えるぼし」「くるみん」の認定のプロセスと、&donutsプロジェクトが取得を見送った理由をお伝えします。取得を見送ったからといって&donutsにとってネガティブな理由ではないので、そこが伝わると幸いです。

「えるぼし」「くるみん」とは?

「えるぼし」「くるみん」は企業に対しての国の認定マークです。
よく同列で語られることがありますが、根拠となる法律がそれぞれ違い、簡単に言うと「えるぼし」は女性活躍を推進する企業に対しての認定、「くるみん」は子育てへのサポートを推進している企業に対しての認定です。

名の知れた大企業には、よくこの2つの認定マークが表示されています。「さすが大企業!」と関心する方も多いと思います。
しかし、実は「えるぼし」「くるみん」ともに101人以上の企業は、「えるぼし」であれば女性活躍のための行動計画を、「くるみん」であれば仕事と子育ての両立支援の行動計画をそれぞれ策定し、国に届け出ることが、法律で定められた義務となっています。
その上で、行動計画の目標を達成した企業には、「えるぼし」「くるみん」の認定マークが付与されるという仕組みです。さらに、達成した目標のレベルに合わせて、「プラチナえるぼし」「プラチナくるみん」とランクアップしたマークになることもあります。

認定のプロセスとは?

「えるぼし」「くるみん」の認定に向けてのプロセスは、大まかに言うと、まず社内で働き方について、どのようなニーズがあるか、例えば「えるぼし」であれば女性が活躍できていない部分はどこか?などの現状を把握し、それを解消する計画を立てます。
次に、その行動計画を公表し、社内でも周知した上で、国へ提出します。その後、実際に行動計画に沿って改善していき、行動計画の期間が終了した後に、目標に達していれば取得申請をし、晴れて認定されます。
この行動計画の期間は、2年以上5年以下と決まっています。

&donutsで認定取得を目指したきっかけ

&donutsは50人ほどの企業のプロジェクトのため、行動計画の策定は努力義務となります。つまり、してもしなくても良いということです。
ただ、&donutsの柔軟な働き方や、子育てへのサポート、多くの女性が活躍していることを対外的にアピールするための方法の一つとして、「えるぼし」「くるみん」の認定を取得するのはメリットであると考え、取得に向けて動き出しました。
そして、前述の認定プロセスに沿って進め始めましたが、行動計画は最低でも2年間は必要なので、すぐに進めたとしても2年越しにようやく認定取得となります。
すぐ行動に移す、流れの早い&donutsにいる身としては、「2年は長いな〜」と率直に感じました。

評価されるのは行動計画の期間中のみ!?

認定に向けて動き出していたのは、2020年の2月頃でした。世の中は、徐々にコロナ禍になっていき、さらに3月には学校が休校となり、子育て中のメンバー含め、全員が働く環境をガラッと変化せざるを得ない状況となりました。
&donutsメンバーは、それまで全員がオフィスで仕事をしていましたが、急遽リモートワークができる環境を整備するべく、私は労務担当として他のバックオフィスメンバーと奔走していました。
リモートワークだけではなく、家で子どもと過ごしながらの業務のため、メンバーから要望が多かった時間休の導入など、4月中には以下の制度を整えました。

  • リモートワークの環境整備

  • 時間休(1時間単位の有給休暇)の導入

  • 特別休暇(小学校の休校に伴う助成金の対象となる休暇)の導入

  • テレワーク就業規則の作成(※施行は2020年6月1日)

そして、行動計画書の提出に向けて労働局に問い合わせました。国の定める「くるみん」の目標の中に、在宅勤務の整備や時間単位の有給休暇の導入も含まれていたからです。
行動計画を出す前のことなので、おそらく認められないだろうと予想はしていたものの、やはり労働局の担当者からは、「あらかじめ提出された行動計画の期間中の取り組みでないと認定されません。」と伝えられました。
他にも、「くるみん」の目標の中にはすでに&donutsで導入しているものが多くありました。
「えるぼし」に関しても、&donutsのようにすでに女性が多く活躍している環境ではそぐわない基準が多く、取得に向けて時間をかけるのは建設的ではないのでは?という疑問が生まれたため、改めて話し合いをしました。

目の前にいるメンバーを大切に

リモートワークや時間単位の有給休暇も、「くるみん」の取得を目的にしていたら、行動計画を出してから導入しようとなっていたと思います。ただ、コロナという未曾有の事態に対して、今まさにメンバーが困っているのに、そんな流暢なことは言ってられなかったよね。というのが、バックオフィスチームの総意でした。
当初の目的は認定マークを取得することにより、対外的に&donutsの良さを発信できたらということでしたが、目の前のメンバーを蔑ろにして取得を目指しても、意味がないという結論に至りました。
冒頭に説明した通り、「えるぼし」「くるみん」は101人以上の企業にとっては行動計画の策定が義務となっています。そのような背景もあり、&donutsのように小さな企業に当てはめることは難しい、という側面もありました。

以上が、「えるぼし」「くるみん」の取得を断念した理由です。
しかし、見送ったからといって、女性活躍、子育てサポートが充実していないわけではなく、むしろ充実しすぎていたからこそ、見送ったとも言えると思います。

もちろん、大企業にとってはすぐに制度を整えていくことは難しいですし、「えるぼし」「くるみん」のような認定制度のおかげで国が主導して働きやすい環境を整えていくことはとても意義のあることだと思います。

&donutsはまだまだ小さな組織ですので、大企業のような福利厚生が整わないこともありますが、その分メンバーと経営陣との距離も近いので、メンバーが困っていることで、すぐにできることはスピード感を持って進めていくことができる環境があります。
それが&donutsの魅力の一つとして、この記事を読んでいただいた皆さんに伝わるとうれしいです。