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【サステナブルな働き方#13】発足5周年の&donutsプロジェクトで、メンバーが感じるウェルビーイングとは

生活圏での職住近接プロジェクト「&donuts(アンドーナツ)」は、2022年1月16日をもちまして発足5周年を迎えることができました。これまで当プロジェクトに関わってくださった皆さまに心より感謝申し上げます。

これまでの活動の振り返りや今後の決意については、こちらにまとめていますので、お時間がある時にご覧いただけますとうれしいです。

私たちのミッションにもある「ウェルビーイング」

最近、よく耳にするようになった「ウェルビーイング」。その言葉は1946年の世界保健機関(WHO)憲章草案の“健康”を定義する一節に含まれていました。

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。

世界保健機関憲章(日本WHO協会仮訳)より引用

&donutsの運営元である株式会社イノベーター・ジャパンの代表・渡辺は、半期ごとに開催する全体総会のたび、ミッションとビジョンについて語ります。会社を船に例え、ミッションは目的地と捉えていますが、&donutsも当然、同じ目的地を目指しています。

【当社のMISSION】
人の可能性を最大限に引き出しウェルビーイングな社会を実現する。
〜 HUMAN WELL - BEING 〜

「ウェルビーイング」は、イキイキとした状態(WELL)が長く続く状態(BEING)です。WELLを感じるのは、文化や個人でも考え方が異なるもので、学者や企業など、それぞれの定義があります。当社で考えているウェルビーイングは、一言で表すなら「自分らしい幸せ」でしょうか。メンバー個々が自然体でWELLを感じる多様な価値観を尊重しあっています。

ウェルビーイングの3つの種類

調べてみると、ウェルビーイングは以下のように分類されていました。

医学的ウェルビーイング

心身ともに病気でなく、機能不全でない状態。これは健康診断やメンタルヘルスのチェック項目により測定できます。予防医学としての効果は期待できるものの、健康促進という点では不十分と言われています。

快楽主義的ウェルビーイング

現在の気分の快・不快など、一時的で、主観的なポジティブ感情の状態。「快楽心理学」がベースで、表情や心拍数、ホルモン量などの生体反応や日報などの自己報告式の資料などから測定されます。個人の主観を重視するため、人々の豊かさの指標としては視野が狭いという見方もあるようです。

持続的ウェルビーイング

心身の潜在能力を発揮し、周囲との関係性において人生の意義を感じる状態。英語では開花や繁栄を意味するflourishingと表すこともあるそうです。

人間のモチベーションについての「自己決定理論」がベースにあり、「自律性」「有能制」「関係性」の3つを軸としています。これらが満たされていることを評価するのではなく、阻害された場合にマイナスの影響があると捉えるのが特徴的です。

今回、&donutsプロジェクト発足5周年を機にメンバーへアンケートを実施しました。そのお題は、「あなた自身が&donutsメンバーとして、いま感じている『わたしのWell-being(ウェルビーイング)』を教えてください」というもの。メンバーはどの領域でウェルビーイングを感じているのでしょうか…。

メンバーアンケート「私のウェルビーイング」を公開

複数回答を可能にしたら、多くの意見が集まりました。今回は、「心身面」「働く環境」「人間関係」「達成感」「好きな時間」「マインド面」のカテゴリーに分けて紹介させていただきます。

心身面におけるウェルビーイング

・体が軽いとき
・健康で働けているとき
・自分の心も体も健やかでいられること
・仕事中に自由にトイレに行けて、飲み物を飲めること
・無理をする必要がないこと
・よく眠ること
・やるべきことを全部終わらせて温かいベッドに入ったとき

働く環境でかなうウェルビーイング

・仕事と育児が両立できているなと感じたとき
・子どもに無理をさせない環境づくりができること
・家族のイベントを優先する事ができるとき
・家族や自分の都合に合わせて柔軟に働けていること
・プラベートな予定や子どもの体調や行事に合わせ自ら業務や時間を調整できていること
・優先順位を自分で決定できること
・自分にあった働き方の選択が柔軟にできること
・ライフスタイルや今の状況に合わせて働けていること
・理想的なワークライフバランスのおかげでプライベートが穏やかなこと
・プライベートで大変なときに受け止めてくれる職場があると実感できるとき
・在宅でも仕事ができていること
・退勤後、徒歩で帰れること

仲間や家族と共に過ごす時間など人間関係におけるウェルビーイング

・家族と過ごしているとき
・大切な人との時間が過ごせること
・共感できるコミュニティにいて、好きな人に囲まれていること
・新しい環境での仲間意識ができたこと
・メンバーから”ありがとう”と伝えてもらえたとき
・私がいるから頑張れる、私に支えられているといった、私を頼ってくれる直接的な言葉をもらえたとき
・他愛ないことを話せる同僚がいること
・何気ない話で心が近づいたと感じること
・ちょうど良いあんばいの“つながり”
・オフィスで雑談しているとき
・オンラインランチで雑談しているとき
・会話を楽しめるとき
・メンバーの笑顔が見られるとき
・メンバーと他愛もない会話で笑っているとき
・みんなで楽しくお話をできたとき
・いつもは離れているメンバーとオフラインで会えた時
・メンバーと美味しいものを食べているとき
・仲間と一緒にお昼ごはんが食べられること
・ランチタイムのとき
・大切な仲間や家族とつながり、思いや体験を共有している状態
・仕事のことで一緒に悩める仲間がいること
・メンバーに”ありがとう”と言われたとき
・人の役に立っていると感じられたとき
・助け合うことができたとき
・メンバー同士が互いに思いやりを持ち、助け合いの精神を感じられたとき

自己成長や仕事の成果などの達成感で感じるウェルビーイング

・チームとして目標を立てて取り組んでいるとき
・&donutsの活動に関心を持ってもらい、少しずつやりたいことが形になって前に進むことを実感できるとき
・商談や面談など人とのコミュニケーションを通してうまく前に進んだことが実感できるとき
・日本から遠く離れているのにチームの一員であるという安心感をもって仕事ができていること
・前より戦力になれていると感じられていること
・自分の役割が明確でそれにより&donutsプロジェクトに貢献できているという感覚
・仕事は一人ではなくチームで行うものだから、チーム力というものが上がっていくことを感じられるとうれしい
・新たなアウトプットができたとき
・新しい挑戦ができるとき
・新しい事に挑戦し成長できる伸びしろを感じるとき
・新しい業務に取り掛かるとき
・学習の習慣化など周りからのいい刺激をもらえているため、張りがあること
・新しい情報や違う分野の知識に触れる機会が当たり前にあること
・自分の成長を感じられたとき
・以前の環境に比べ、自分自身の成長を感じられること
・自身のwillに近づけていると感じられること
・知らないことを知り、できるようになっていくこと
・新しく学んだことが業務に活かせたとき
・インプットをして自分の引き出しが増えていくとき

好きなことを通して感じるウェルビーイング

・おいしいものを食べたとき
・おいしいものを味わえているとき
・おいしいごはんを作ること&食べること
・物語(小説・漫画・ドラマ・映画など)に浸る時間があること
・自然のなかに身をおく&自然の恵み(温泉・空気・景色)を享受すること

マインド面におけるウェルビーイング

・それぞれの場所での自分の存在意義を感じたとき
・仕事も家庭も充実してるなと感じるとき
・日曜日の夜、憂鬱じゃないこと
・仕事に振り回されないこと
・休みの日、会社からの電話におびえなくていいこと
・いつ死んでも悔やまないようにしておくこと。隠遁生活(を送るのが夢)
・心に余白があって、好奇心旺盛でいられること
・やりたいことが次から次へと出てきてワクワクできること
・ワクワクすることに出会えたとき
・やりたいことができているとき
・自分の心が動くものや好きなものに囲まれているとき
・仕事に前向きになれたとき
・mustじゃなくてwantで行動できているな〜と感じるとき
・他の人のwant、willを心から応援できること

このアンケートは、&donutsが5周年を迎えた時点のメンバーそれぞれのウェルビーイングを記録しておこう、というコンセプトで実施しました。お互いのWELLを知ることで、メンバー同士の理解を深めたり、自身のWELLを広げていくきっかけとなることを願い、内容はメンバー間で共有しました。

現代は、医学的ウェルビーイングを起点として、快楽的ウェルビーイングと持続的ウェルビーイングを組み合わせた包括的なアプローチが多いそう。その指標となるのがポジティブ心理学のマーティン・セリグマン氏が提唱した「PERMAモデル」です。

PERMA
P=Positive Emotion(ポジティブ感情)
E=Engagement(エンゲージメント、またはフロー状態を生み出す活動への従事)
R=Relationship(関係性)
M=Meaning and Purpose(人生の意味や仕事の意義、及び目的の追求)
A=Achievement(何かを成し遂げること。ただし「達成のための達成」をも含むため、必ずしも社会的成功は伴わなくてもよい)

一般社団法人 日本ポジティブ心理学協会・HPより引用

改めてメンバーの回答を眺めると、上記の構成要素が含まれていると感じます。そのレベルを引き上げ、個人や組織のWELLを高めていくためにも、ウェルビーイングの向上に継続的に取り組んでいくことが大切だと考えています。

統括責任者の飯田からのメッセージ

最後に、&donutsが5周年を迎えた日に統括責任者がメンバーに向けて発信した内容を記させてください。すでに&donutsを卒業してしまったメンバーへの想いも込められています。この記事を通して、届きますように…。

&donutsプロジェクトを立ち上げて、5年の節目を迎えました。

私が統括責任者に就いたのはプロジェクトが立ち上がった後ですが、今までマネジメントをしながら見てきて自信を持って言えることは、「今いるメンバーも、卒業したメンバーも、&donutsに入ってくれたすべての人が&donutsの成長を加速してくれた」ということ。

総勢50名くらいになると思いますが、それぞれがスキルや経験を活かして、&donutsの成長に力を貸してくれました。「私は何に貢献したのかな」と思う人がいるかもしれないけれど、チームの立ち上げや新しい業務の開始ができたのは、一人ひとりのおかげです。

メンバーが増えたことでチーム数が“1→14”と増え、業務幅も広がったことで、社会に貢献できるアウトプットは量・質ともに上がってきています。制度を拡充して働きやすい環境を整えたり、メンバーの成長支援をしてきたことで、組織としても成長してきました。

皆さんの成長や今まで働いてくれた卒業メンバー、新たに入社してくれたメンバーの貢献によるものです。感謝申し上げます。ありがとうございました。

&donutsはこれからも10年、15年…と続いていきます。これからは、皆さんの成長も、組織の成長も、ますますスピードを上げていきたいと思っています。

皆さんと組織の二人三脚で、みんなが楽しく、自分の人生を送れるよう自己実現できるチームづくりをしていきましょう!

今日を未来に向かっていく節目にしたいと思ってます。

編集後記

人はうまくいっていないことや問題については気付きやすいけれど、良い状態は気付きにくいと聞いたことがあります。それは、当たり前になってしまっていているから。私自身、このアンケートに答えるにあたり、今の自分を改めて見つめる良い機会になりました。そして、同僚の回答を見て、WELLの感じ方は人それぞれなのだと実感しました。

また、全メンバーから回答が集まったことで、&donutsで働くことで何かしらWELLを感じてくれていることが分かり、とてもうれしかったです。このアンケート結果は、&donutsの組織文化やワーク・ライフ・インテグレーションの実現を物語ってくれると思いましたので、ご紹介させていただきました。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。