消えゆくヒーロー
1年前くらいにiPadに貼ったシールがだいぶ色褪せてきた
ハッピーセットのおまけの絵本の、さらにおまけのシール
そもそも丈夫な作りでないシールだし、毎日学校に持ち出しているiPadだから、劣化してくるのは貼ったときから想定内だ
想定内だが、やはり劣化したシールにはオモムキがあるなぁ
私は、勉強机に不可逆的装飾を施すのを禁止されて大学生にまでなってしまったので、
”小さい頃に前後を考えず貼ったシールをおとなになってからふと見つけて後悔するというシチュエーション”
に憧れがあるのだ
このシールなら劣化が早いし、これから完全に絵が消えるまで看取ることができるんでないか
せっかくだから写真で記録しておこう
どうだ?だいぶ老けたなぁ
しかし、なんというか、写真を撮って記録してしまったせいか、
はたまたそもそも「色褪せたシールってエモいらしい」みたいな動機がいけなかったのか
左肩しか残っていない健気なヒーローに、予測していたほどの情感を感じないのだ。
あれかな、上に貼ってある「テストに出る!」が綺麗すぎるのかな
Campusのおまけのシールだから、摩擦を受ける前提で作られていて丈夫なんだろうな
いやなんかこう、見た瞬間にグッと思い出が蘇り涙溢れる…
みたいな仕上がりになることを期待していた
でもなんかこの写真は…実験レポートのためにササッと撮った記録みたいだ。
こう感じるのは、私がこのシールを貼って見守ってきた当人だからだろうかこれをあとで見ている人は、グッと来ている…?
記録をとる上で全く情感がなかったかというとそういう訳ではなく、
「あれ、いつの間にこんなに削れてしまったかな」
と心がキュッとなる瞬間は何度かあった。
でも、その気持ちが「Twitterにあげる記録が抜け落ちちゃったな」という気持ちと分画できないために、純粋な懐古、惜しみ、もろもろの自分だけの気持ちが十分に舌の上に載ってこないのだ。
うーん、一人で大事にとっておくべきだったかな…
この気持ちは想定外の収穫。
追記
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