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人は永遠に「きいて」もらいたい

私は新卒で入社したP&Gジャパンで消費者市場戦略部という部署に15年在籍し、その後フリーランスを得て、現在and Insight株式会社(&Insight)を立ち上げ、その代表をしています。

自己紹介はこちらより

社会人の20数年をほぼずっと「マーケティングリサーチ」という仕事、少しかみ砕いていうならば、『消費者(ターゲット)のお話を「聴く」こと』を、手(手法)を変え、品(ブランド)を変え、携わってきました。
そのお話もたいていの場合、ある条件を満たした・リサーチを依頼した”初対面の人”に話を聴くのですが、よく言われることは
「そんな初対面の人にいきなり話聞いても、本音やそれ以上のことなんて話すわけないじゃん!」ってこと。

それでも私は思います。

    人は、永遠に「きいて」もらいたい ってこと    

話が少しそれるようで恐縮なのですが、長男が生まれてから7年間、いわゆるワーキングマザーとして働いていた私は、今振り返ってみると、結構無茶したな~というくらい忙しく過ごしていました。
長女に至っては生後3か月から保育園に預けたし、当時は今ほどメジャーではなかったベビーシッターさん2人を持ち回りしていただき、保育園にお迎えに行きつつ、国内外の出張もこなしてみたいな感じで、ほんとに余裕がなく日々の生活をこなすことに精一杯でした。             
そんな日々を過ごした結果、待っていたのは長男が凶暴化でした。年長さんになるのに突然登園拒否をはじめ、何とか向かった保育園で暴れまわる・大声を出す・などの問題行動を頻発。早く仕事に行かないといけない私、保育園に行きたがらない長男のバトルなどが続いた中、決定的だったのは運動会。運動が大好き、かけっこ得意で毎年楽しみにしていた運動会での参加拒否。皆がダンスしたり、リレーしたりしているのを、園児用の観客席でぽつねんと見ている長男の姿を眺めて、このままの生活を送っていられない、と、一旦生活をリセットするべく、長男が小学校に上がる直前にP&Gを退職し、専業ママの道を選択しました。

専業ママになって最初に気づいたことは、子供たちの「かあさん、みて」「かあさん、きいて」の多いこと・多いこと。
当時1日100回くらいは言われていたのではないか、と思います。
そう言われたら、とにかく手を止めて「みる」「きく」
それを繰り返した結果、問題行動の多かった長男は、見る見る間に落ち着きを取り戻していったのでした。

ああ、この子は、みて・きいてほしかったのね

専業ママだからできる・ワーキングマザーだからできない、というわけでは決してなく、単に私の心の余裕と意識の問題に過ぎなかったわけなのですが、それでも。
また、それまでは子供と一緒に寝落ちしていたのだったのですが、帰宅する夫の帰りを待てるようになり、仕事で疲れた夫の「今日さぁ、仕事でさぁ」なんて話も聞けるようになったのでした。

ああ、あなたも、みて・きいてほしかったのね・・・!!

人って、人に、こんなにもみてもらいたい・きいてもらいたい・わかってもらいたいんだなぁって。
話を聴くって、大きな定義での「承認欲求」ということなのかもしれない。「誰に」聞いてもらうかって言うのだって、人が生きていく上で欠かせない大事な行動なのだ、と私は思うのです。

普段何気なくしている「人の話を聞くこと」って、当たり前のようだけど、相手の情報の宝庫で、相手を理解することの大きな・大事な一歩なんですよねえ・・・
それはもう、人のDNAレベルに刻まれた、大事なこと。

あなたはひとの話、きいてますか?

&Insightの「戦略インサイトリサーチャー®」は、家族や知人ではなく、初対面の人から話を「ききだす」プロフェッショナルです。

初対面の人(ターゲット)から、どうやって話を引き出すのか・・・

今後は「話をききだす」戦略インサイトリサーチャー®仕事について、次回以降に書いていければいいなと思います。


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