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今注目したい気鋭のアーティスト:張騰遠(チャン・テン・ユアン)
世界中で個展やグループ展を開催し、作品を多数発表している、張騰遠。
終末の考古学をコンセプトとして、空想上のキャラクターや場面を描く気鋭のアーティストです!
本日は、張騰遠とは?というところから、最新の作品の情報までさくっと読めるボリュームでまとめていきたいと思います。
張騰遠ってどんなアーティスト?
1983年台湾・高雄生まれ。
国立台湾美術館での個展開催 (2013年) や台北ビエンナーレへの選出 (2016年) など、着実にキャリアを重ね躍進を続ける台湾人アーティストです。
台湾国内では絶大な人気を誇り、近年では活動の場を海外に広げ、欧米での展覧会参加や、アメリカンドラマ「Mr. Robot」の劇中に作品が起用される等さらなる注目を集めています。
経歴
国立彰化師範大学と国立台南芸術大学で学ぶ。
2011年 高雄市立美術館で個展開催
2013年 国立台湾美術館で個展開催
2015年 アートケルンにて個展開催
2016年 台北ビエンナーレに選出
2017年-2018年 アメリカ、ニューヨークとワシントンにてグループ展参加
ギャラリーノマルでは、2015年、2018年に個展開催。
2015年、2018年、2019年にグループ展参加。
国立台湾美術館と高雄市立美術館に作品がコレクションされている。
張騰遠の作風は?
張騰遠は2012年以来、終末の考古学をコンセプトとして、この世の終わりの物語を作品として生み出してきました。
アーティスト:張騰遠(Chang Teng-Yuan)
タイトル :Information
制作年 :2018年
素材 :silkscreen on paper
サイズ :68 × 47 cm
フィクションを表現するために、絵画、アニメーションの空間インスタレーション、ミクストメディアを彼の思考を届ける手段として使っています。
作品の中で彼は東洋と西洋の絵画の要素を組み合わせており、それらを記号化し、東と西を融合させた新しい視覚的イメージを再構築しています。
滅んだ地球の文化や生物を研究する未来人“パロットマン”と“NEW NORMAL”をテーマとした作品
張の作品には、終末の地球で人類に何が起こったかを調査、発掘し、模倣するというパロット(オウム)マンというキャラクターが登場します。
張はそのパロットマンと、今未曾有のパンデミックに遭遇し注目の集まる新生活様式・価値観を組み合わせた作品シリーズ「NEW NORMAL」を制作しています。
パロットマンの世界においても未知のエピデミックは発生し、私たちのように隔離されてしまいますが、最終的に隔離は当たり前となり、それがニューノーマルとなります。
この「NEW NORMAL」シリーズでは、コロナ禍の検疫期間中の行動を、これまでにないシンプルな線と色で表現したいと彼が考え制作された作品です。
いくつかそのシリーズの作品をご紹介します!
タイトル :the Window of Quarantine - Room G
制作年 :2021年
素材 :Ink on paper
サイズ :156 × 116 cm (額含む)
エディション:一点物
タイトル : Quarantine Day 2
制作年 :2021年
素材 :acrylic on canvas
サイズ :50.0×30.0 cm
エディション:一点物
タイトル :Quarantine Day 1
制作年 :2021年
素材 :acrylic on canvas
サイズ :50.0×30.0 cm
エディション:一点物
作品の雰囲気自体もとても親近感の沸くものとなっていますが、今も続くコロナ禍にある、現実世界の流れに思いを馳せながらこの作品を見ると、また違った見方で作品を楽しめそうですね。
最後に、この作品に寄せられた作者の思いをご紹介します。
隔離中にも、非常に日常的な毎日があります。
たとえば長い間読んでいなかった本を取り出して読んだり、ヨガの練習をしたり、煙草を吸ったり考えごとをしたり、ペットと一緒に写真を撮ってInstagramにアップしてみたり、外の景色を眺めてみたり。
この作品が、新しい日常の悲しみに少しでも寄り添い、この危機的な時代が人類の歴史に記録されることをChangは願っています。
ここまで読了ありがとうございました!
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ではまた次回の記事にご期待ください。
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