原子に戻るその日まで
どんなに食べものを詰めこんでも、がんばって受け入れようとしてくれる、わたしのからだ。
食べて吐いて、また食べて。今までさんざん痛めつけてきたのに、ぜったいにわたしを裏切らないでいてくれた。
そのことに気づくまでに、人生の半分以上を費やしてきたけど、やっとすこし、自分のからだをいたわってあげたいと思えるようになった。
からだって、よくできてる。かんぺきだ。わたしが思っていたより、はるかに。
いつかわたしのからだが、ひと粒の原子に戻っても、記憶は残ってゆくのかな。
それならば、楽しい記憶を残したい。つらい記憶はたくさんあるけど、それを超えるほどの、楽しい記憶。
ありがとう、わたしのからだ。これからもよろしく、原子に戻るその日まで。
.
よろしければサポートお願いいたします◎いただいたサポートは、執筆のためのあれこれに使わせていただきます。