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ことばのおまもり

つらい時、泣きたい時、弱虫なわたしに寄り添ってくれる言葉があります。

がんばれとか負けるなとか、そういう力強い声援ではなくて、でも、大丈夫だよと安心させてくれる、お守りのような言葉。

それは、眠れぬ夜に読んだ小説の登場人物のセリフだったり、SNSで見つけた誰かの心のつぶやきだったり、友人がわたしに宛ててしたためてくれたメッセージだったり。

わたしの敏感なアンテナがキャッチして、心のスキマにすっと入り込んでくる、いとしい言葉たち。
強くはないけれど、ころんで起き上がる時に手を差し伸べてくれます。
故意に見せびらかすのではなく、心にそっとしのばせて、ことあるたびに思い出しています。

これほど情報があふれ、無数の単語が飛び交う世の中でも、心のやわらかいところまで届く言葉は、それほど多くはありません。
言ってみれば、わたしのこの文章も、誰にも受け取られることなく消えていってしまうかもしれません。

それでも、いつかわたしの言葉が、誰かのお守りになれば幸いです。ころんで起き上がる時の一助になるような、そんな存在に。

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